BL置き場

□恭理樹
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理樹side

僕は泣きながら店を出て走った。しばらく走ったところで休憩かねて止まっていた。
「泣いちゃ…泣いちゃいけないのに…」
僕は涙をぬぐいながらつぶやいていた。
「ねぇそこの可愛い子ちゃん今一人〜?」
「え…?」
見知らぬ男の人たちが僕に話しかけていた軽薄そうでちゃらちゃらしてる人と、体格がとてもいい人、にやにや笑ってる人…。え…何これ…
「お、可愛いなぁ。俺らと遊ばねぇか?」
体つきのいい一人がそういってくる。
「へぇ、なかなか可愛いじゃねぇか。」
にやにや笑ってる人が言う。
え…本当に何…僕は今…何言われてるの?
「あの…えと…」
「うぶな感じが可愛いねぇ〜俺たちと遊ぼうぜ!」
「え?いえ…その…」
「ちっ埒が明かねぇ」
にやにや笑ってる人が軽く舌打ちをし僕の手を掴み引っ張った。
「や…やめてください!」
僕が叫んだとたんよく見知った人が割り込んで僕の手を掴んだ男の人の鳩尾に蹴りを入れた。
そして、その人は僕を三人組からかばうように僕の前に立った。
「こいつは俺の連れだ。気安く触ってんじゃねぇよ。」
「きょ…恭介…」
恭介は三人組を睨み付け三人組に言った。そのあと僕の方を見て、微笑みかけた。それを見て、僕はもう大丈夫なんだと分かった。恭介さえいれば僕はもう大丈夫だ…。そして三人組を睨み付け。
「で。まだなんかあるのか?ないならとっとと失せろ。目障りだ。」
恭介がそういうと三人組(一人は支えられながら)は去っていった。
「理樹大丈夫だったか?」
「恭介…うん、大丈夫…ごめんね…」
「何がだ?」
「急にお店を出て挙句に絡まれてるところを助けてもらって…今日は…ううん今日も恭介に迷惑をかけっぱなしだ…」
僕はうつむき唇を噛んだ
「理樹…全く…」
恭介は仕方ないなぁというような声音でつぶやき僕を抱きしめた。
「恭介っ?」
いきなり街中で抱きつかれて恥ずかしくて慌てた。
「お前の事で面倒に思ったりするわけないだろうが…俺はこんなにもお前の事が大事で愛おしいってのに…」
恭介のセリフはとても恥ずかしくさらに抱きしめられてるという状況でとても恥ずかしいっ。
「きょ…恭介っここっ外っ…人見てるっ」
「かまうもんか。なぁ理樹。俺はな、最初はお前を手のかかる弟みたいだと思ったんだ。でもな、それがだんだん変わってきて、気が付けば好きになってたんだ。」
「きょ…恭介ってば!恥ずかしいから…」
そういうと仕方なさそうに僕から離れ僕の手を引っ張り寮へ戻った。…道中僕らがいた店に行ききちんと処理をしてから寮に戻った。
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