PICAPICA
□02 おはようこざいます
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何かの音がする。
いや、音ではない。
声が聞こえる。
あぁ、誰かが私を呼んでいるみたい…。体がゆらゆらと揺れる、多分、誰かが揺すっているのだろう。それにしても、ここは何処なのだろう?なんだかとても暖かい…。
「…ぁ…ら…です…?」
「ぅあっ…。」
薄っすらと目が開いた。
さっきとは打って変わって、優しい暖かい光に包まれている。
まだ、ぼんやりとした視界で、自分を揺り動かしている人物に視線を動かした。
「あら?目、覚めちゃった?」
相手は私に気づき、私の目にかかっている前髪を撫でた。すると、少しずつだが揺れていた焦点が合わさり出し、私はようやく相手を見ることが出来た。
流れるようなさらりとした明るめの髪、
陶器のように白い肌、
桜の花びらのような薄い唇。
某然と見つめていると、相手は口元をニコリと綻ばせ、笑った。
まるでファッション雑誌からくり抜かれたモデルのような、…とても素敵な女性。
彼女は、まさに表すなら、聖母のような笑みを、何がそんなに楽しいのか私へと向ける。
そんな彼女に見惚れて某然としていると、彼女は私へと手を伸ばしてきた。そして、愛おしそうに私を抱き上げた。
自分の体が中に浮く。
その感覚で自分の異常にようやく気がついた。体がやけに小さく感じられる、体温がいつもより暖かく感じられる、それになにより。
「ぅーあー、あぅ??」
まともに口が聞けないのだ。
って…
え
え?!
ぅえええええええええ?!
(なにこのとんでも展開)
…to be continued