妄想たち
□wait a minute!!
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思い起こす事、一週間前。
「なーベクー」
今日も今日とてハードなスケジュールをこなし、時間は深夜。
隣のベッドのベッキョンはすっぽりと布団をかぶり、寝る体制万全だった。
「んー」
眠気たっぷりの鼻にかかった声が帰ってくる。
「今日でもう20日だよ」
「・・・なにが・・」
「最後にしてから」
ベッキョンの返事はない。
でもチャニョルくんはめげないもんね!
こんな事でめげてたら、ベクと付き合えないからね!
「・・・・今日はしないぞ」
もそっと動いたと思うと布団の隙間からギロっと睨まれた。
「わーかってるよ!俺はジェントルだもん!」
なんで睨む!
俺たちは両想いじゃないのか!
と声を大にしていいたかったがこの状態で言い合うほど俺はばかではない。
「なーにがジェントルだ。この前もスタジオでさかっといて」
と、ベクの垂れ目の目が笑顔でさらに垂れた。
前言撤回!!
そうです、俺は野獣です!!
ウルフです!!
と飛びつきたかったが、ここでベッキョンの機嫌を損ねては、本題に入れなくなるので、俺はぐっと我慢した。