銀桂・攘夷novel
□奇襲
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ススッー
銀時は、桂の寝ている部屋の襖をそうっと開けた。
「ヅラ、寝てる?」
「………」
返事がないので、銀時は足音を殺して中に入り、桂の横に転がった。
(ヅラって…生まれてくる性別間違えたんじゃね)
「ヅ・ラ」
限界まで顔を近づけ耳元で囁くと、ピクッと桂の唇が動いた。
「う、ん…銀時ィにゃむにゃ」
(コイツ、夢の中で俺といやがる)
寝顔をじっくり拝見した後、銀時は桂の布団の中へ潜り込んだ。
「ヅ・ラ」
もう一度、今度は少し大きな声で囁く。すると、
「…なんだ銀時、怖くて眠れないのか?」
パチッと桂が顔を動かして、銀時と顔が触れるギリギリの位置で見つめた。