爆笑銀魂さんnovel
□ヅラと桂の神隠し2
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不幸なことに、エレベーターに乗り込もうとしたところで店の者に見つかった。
「…ん?マツさん人間の匂いがするっスよ」
マツの後ろで身を縮ませ隠れていた桂を、ちょうど開いたエレベーターに押し込むと、湯屋の客も乗った。
「お客様ァ、このエレベーターは上に参りますー!」
「マツさん〜、何か隠してるっスよね?」
マツの背後を覗き込もうとする後輩から、なぜか客の妖怪(神様だけど)が桂の姿を隠すように立ちはだかったのを見て、マツは桂にウインクした。
エレベーターの中で桂は、紫色の派手な毛並をした大柄のト○ロみたいな客の後ろで押し潰されそうになっていた。でも、この神様は桂を助けてくれたらしい。
数階か上がって、紫色のト○ロもどきはエレベーターから出た。
桂の方に向き直り、まるで「お前の行くべきところはこの上だ」とでも言うような目で、上を指さした。
桂は、エレベーターの閉まり際にペコリとお辞儀した。