爆笑銀魂さんnovel

□僕の誕生日過ぎちゃったでしょーがァァァ
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「オイ聞いたか銀ちゃん、新八ィ。」

神楽は大きな瞳をさらに大きくさせ、やや興奮気味で言った。

「なんだうるせェな…発情期ですかコノヤロー」

「そのネタはもう使い古されて、おもしろくもなんともないネ!」

「どうしたんですか神楽ちゃん?何か良いことでもあったんですか?」




「実は…」

神楽は二人を交互に見て、もったいぶった。

「早く言えよ」

銀時が急かす。



「実は…宇怜が…小説を書き始めたアル」

「……」

しばしの間、万事屋に沈黙が降りる。

ようやく銀時が口を開いたかと思えば、

「うれい?誰だソレ」

神楽はバンッと机を叩いた。

「宇怜は宇怜アル!友達には自分は腐女子が嫌いとか言っておきながら、BLモン読んでる女ネ!」

「誰もンなこと聞いてねーんだよ、宇怜とかゆー知らねぇヤツが小説書き始めてそれがどーした!」

どういう意図で神楽が話を持ち出したのか見当もつかない。

「そうですよ神楽ちゃん。僕たちには関係ないことでしょ」

「そんなことないアル!今私たちがしゃべってるセリフは全部宇怜が布団の中で少ない脳ミソ働かせて書いてるネ!」

銀時がテレビのリモコンをカチコチと押しながら言う。

「あぁ、だからいつもと口癖が微妙に違うワケだ」

「ちょ、銀さんそんなこと言っちゃダメでしょ!」

新八が慌てて銀時の暴言を封じる。

「そうヨ!宇怜が新八よりジミーのほうが好きだからといって、新八の出番が少なくても文句言うなアル」

「文句言うわァ!山崎さんには負けられない!」

「ジミー同士仲良くやれよォ」

クックックと銀時が鼻をほじりながら笑う。

「うう…。皆してひどいですよ…」

嘆く新八を無視して、神楽は誰に向かってか笑顔で祝う。

「とにもかくにも、宇怜さんサイト開設おめでとうアル!せいぜい私を美しく書くヨロシ」

「ハイ宇怜さんおめでと〜(棒読み)」

神楽にならって銀時が言う。

「ってことで、今日はもう寝るアル。おやすみー」

まぶたをこすりながら押し入れに消えようとする神楽と、ジャンプを読み始めた銀時を止める。

「オォイちょっと待て!僕、今日誰からも祝いの言葉もらってないんスけど!」

ふいに出てしまった心の叫びに、新八は言ってから後悔する、

「は?何、新八今日何かあったの?チェリー卒業?」

「違うわァァァ!8月12月は僕の誕生日だァァァ!」

「今日ってゆーか、昨日アル」

「ほんとだァァァ!ちょっと宇怜さん!文字打ってる間に日付変わっちゃったんですけど!」

「まぁまぁ新八君。宇怜さんもスマホ買ったばかりでまだ打ち慣れてないんだよ」

銀時に勢いよく振り向いて、

「てめー宇怜さん知ってんじゃないかァァァ」

今日も新八の虚しい叫びが、万事屋に響く…。





…end☆

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