SD_bl long

□キミの心に奪われる---2
3ページ/4ページ



いつものように時間が過ぎていく。朝練、授業、夕練、帰宅、就寝・・・。

翔陽入学から2ヶ月がたち、その日一日がおわるのはとても早く、その中でも花形と一緒に居るときが早く感じた。

そのことに、少し寂しさを感じながら、オレはまた、その一日を過ごして終わろうとしている。


けれど、最近花形の様子が変だと感じたのは、オレの姉が帰ってきてからだった。
結婚する相手を連れてきて、挨拶をしているようである。

花形とちょうど勉強しようと考えていて、普通に家に入れると、その姉と相手にばったり会ってしまった。

花形はいつもの様子で会釈をし、微笑んでいたが、オレはどうもその相手が気に入らなかった。
そんなオレに苦笑してたのはやっぱり花形だ。


「お前さ、好きな奴とかいんの?」


最近、花形がそわそわしてきているのがわかる。
なんでだろう、せわしない。らしくない。


「え、なんで」

「だって、お前・・・。最近おかしい」


会ってたった二ヶ月かもしれないけど、オレが感じているんだから、なにかある。
じゃないと普通の花形なはずだから。


「好きな子・・・ねえ、いや、わからん」

「なにそれ」


いない、でもない。いる、でもなしに・・・
答えは「わからない」。


「意味わかんねぇ。どういうことだよ、それ」

「うーん、やっぱ何も言えないねえ」

「お前は北島か」


呆れつつ突っ込むとさらに煮えきらず悩む花形。
その格好がとても弱弱しそうで、オレを昂ぶらせる。
オレを、好きになれば、いいのに。





次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ