原石と化け物。

□04
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04.無色透明…いや、色あるわ





なんか、視線を感じる





『真ちゃん!真ちゃん!真ちゃん!』





「なんなのだよ」





大声で騒げば、冷静に対処される




『ここ最近、目線を感じるの!これってストーカーだよねっ?!』





「そんな物好きなストーカー、いるわけないだろう。目線を感じるとしたら、それは奇怪な目だ。普通の人と違う変なお前がどう見られているのか一目瞭然で逆に良いと思うがな」




『失礼な!真ちゃんみたいなつまらない人間より、何万倍もマシだろーが』




「さらに、口も悪い。周りからしてみたら、性別を越えた変人だ。それを変わった人だ、と見るのは普通なのだよ」



『さっきからなんなんだよ!馬鹿!やっぱり役に立たねぇな!この役立たず!役立てず!』




「お前に言われたくないのだよ!」




『なのだよ、なのだよ、うっさいわ!なのだよ星人か!』




「そんな星あるわけないのだよ!」




「落ち着いてください、2人とも」





『え。』
「は。」



真ちゃんとハモってしまった




あたしたち2人の横には、いつの間にか人影が




『え、君、誰?ていうか、いつからいた?』





「さっきからずっといました」





「黒子か、何の用だ」




『へ?くろ…こ?くん?この子が?』




「あぁ、同じバスケ部の黒子だ。」





「黒子テツヤです、改めてよろしくお願いします」





『あ、どうも。じゃなくて!さっきからってどこらへんよ!』




「緑間くんを連発で呼んでいたところからです。喧嘩になりそうだったので、止めさせてもらいました」




『ほんとに最初っからだね!』




「はい」




『目線をよく感じるんだけど、君、じゃないよね?』




「多分、僕だと思います。他にそのような人はいなかったので」





『お前か!このストーカー野郎!』





「ストーカーは、してません。確かに見ては、いましたが」





『何か馬鹿馬鹿しくなってきた。もういいや、えと、黒子くん、だっけ?』





「はい」





『いきなり出てくるのと、遠くから見つめるのはやめて。心臓に悪いし、ほんと嫌だから』






「気を付けます」





『いや、直せよ!』




「ナイスツッコミです、高梨さん」




『そりゃ、どーも』




「今度から緑間くんとも仲良くしてくださいね」




『とも…って何』




「青峰くんとも喧嘩しているようなので、一応」




『お前、どっから見てんだよ!気持ち悪いわ!』




「褒め言葉です。」




『黒子くん、ほんとにやめてください。勘弁して』




「どうしましょうか」





『やめてください。お願いします』




最終手段




土下座





「顔、上げてください。此処、廊下ですし、人目に触れます。教室に戻りましょう?」




手を差し出す、彼の顔は


さっきのドS男とは違う顔で優しげに微笑んだ



二重人格なのか?コイツ



あぁ、可愛いと思ってしまったのは何かの間違えか




(黒子くん)
(はい?)
(猫っぽいね、君)
(そうですか?)
(にゃーんって言って)
(嫌です)
(ケチ)


20130826

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