夢ならよかった

□キミが1年生…?
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周りを見てみると、水色の髪の子に気付いた




この子さっきの試合、出てたっけ?






『ねぇ、キミが1年生…?』






「え、」





声を掛けると何コイツみたいな目で見られる





間違ったことした?!





『間違えてたら、ゴメンね』






「いえ、失礼しました。そうです。僕、1年の黒子テツヤといいます。」






『へぇ、黒子くんか…綺麗な髪だね…』





サラサラと揺れる水色の髪を見て言う





「そんなこと初めて言われました。ありがとうございます」






『いえいえ…礼儀正しいんだね』






「そんなことないと思います」






『あのさ、黒子くん』





「はい?」






『コガが凄い1年生がいるって騒いでたんだけど、キミと誰のことかな?』






「え?」






『え?』






「あ、失礼しました。あのゴールで休みもせずに練習してる赤髪の人です。火神くんといいます。」





『ありがとう、ちょっと挨拶してくるね』





黒子くんから情報をもらうと、赤髪の彼のところへ行く





『あの、火神くん…ってキミのこと?』






「あ?」





びっくうぅぅ!!





あ?と言って振り返ったのはさっきの黒子くんよりも何倍も大きい男の子





迫力がヤバい…





「アンタ誰?」





さっき、挨拶したのに聞いてなかったの?!





『あ、2-Dの篠原です、よろしくお願いします』






「2年…先輩か…そうだ…です!」





そうだです?変わった日本語使うなー





『さっき見てたんだけど…綺麗に跳ぶね』






「は?!アンタ何言ってんだ…すか!」





『え?気に障った?』





「気に障ったっつーか普通男に綺麗とか言うか…ですか?!」






『え、だって綺麗だったから』





「ほんとやめてくれ…です!」





そっぽ向いて口元を手で覆う顔は心なしか紅い気がする





何、この可愛いの





『照れてるの?』





「うるせぇ…です」






『名前、火神…何くん?』






「火神…大我…」






『火神大我くんね、覚えた!私、これからちょくちょく遊びに来ると思うからよろしくね』






「えと、」






『篠原花梨だよ』






「篠原先輩…」






『固いなー花梨でいいよー』






「か、花梨先輩…」






『うん、よろしく』





「よろしく…ッス」






「仲良さそうですね、火神くん」






「のわっ!おい、黒子!テメッ…どっからわいて…」






『あれ?気付かなかった?さっきこっち来たんだよ』






「?!」






『ん?どうかした?』





黒子くんがいつからいたのかを言うとガン見される






「か、花梨せんぱっ…コイツのこと見えるのか…ですか?!」






『え、何?馬鹿にしてんの?』







「コイツ…陰薄くて、皆にも見えてねーのに…」






『私も今でこそ違うけど元々陰薄かったから…あーだからか。』





「え?」






『試合中は見えなかったのに終わってからは見えたんだよねー、あーなるほどねー』






「すみません、僕もちょっと不思議に思ったんです。いつも気付かれないのに何で見えるのかと。」






『私、元々陰薄いから、同種の人はよく見えるんだよね』






「そうだったんですか、納得しました」






『よかった、納得してもらえて』






可愛い後輩ができました




20130729

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