かざぐるま
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「なぁ、お前」
ルフィは、エースの墓の前で座り込み空を見上げた。
「エースの事、助けようとして死んじまったんだってな」
どこの誰にも分からぬ相手と喋っているルフィ。
それは、エースでも無く白ひげでもなく別に人物に話しかけていた。
「レイリーのおっさんに、お前の事全部聞いたんだ」
ルフィは傷だらけの身体で、愛する兄の墓の前に胡坐をかく。
そよそよと、心地の良い風が吹きつく。
「お前も、色々あったんだな」
大空を見上げたまま、ルフィは空に話しかける。
なぜ?
空に、居そうな気がしたから。
「エースと白ひげのオッサンと、眠れよな」
ルフィは、にこりと太陽の如く笑う。
「ありがとよ!」
ふと、ルフィの真後ろに見覚えのある軍服きた少女が、居るような感じがした。
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