かざぐるま

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窓からの侵入は当たり前。
鷲を近づけてガラスを蹴り破る。
ローに空間移動の能力者である事がバレたが
彼女が窓から侵入する事を好んでいるため
止める訳にはいかない。

今日もまた、どこかの窓を蹴破った。

「うぉっ?!」

スパンダムが部屋で書類に目を通していた時、急に窓が割れてコーヒーを零してしまった。

「あ、ぶね…っ、もうちょっとで書類がダメになるとこだった…」
『ふー』
「…ってあぁあああああ?!!」

スパンダムは割れた窓から見知らぬ誰かが侵入している事に気が付く。

「何だお前はぁああ!侵入者かっ…!侵入者だな?!」
『煩いなー!この変なマスク君は』
「も、目的は何だ!」

スパンダムは焦りながら不法侵入の彼女を見る。

『なーんも』
「…なっ」
『暇だったの、それだけ』
「暇だからってこんな場所に不法侵入していいと思ってんのか!」
『あ、お金貸してくんない?』
「何でそうなるんだテメェ!!」
『あーもー声でかいウザい汚い!』
「口悪っ」

ラビットはキョロキョロと部屋の中を見る。

別にこれと言って理由は無い。
付いたのがW7で、つまらなかったからまた別の島へ行こうと、
海を渡った結果、変な塔を見つけたから
何となくいつものように飛び込んでみただけ。
ついでに言えばちょっと金欠だから
金目のものも欲しいかも、とかね。


「…ここがどういう場所なのか知らずに入って来たのか…?」
『うん。ここホテル?会社?』
「ここはなぁ……って言えねーよ!」
『煩いな〜』
「なっ、テメェ…長官であるこのおれ様にそんな事言っていいと思ってんのか!」
『わーすごーい』
「棒読みかよ!つーか残念だったな!ここに侵入したのが最後、お前は今から消されるんだ!!」
『すごいすごーい』
「聞けよ!」
『いいから金目のモンだせやブス!』
「強盗!?……オレはブスじゃねぇ!!!」


すっかり取り乱したスパンダムは彼女の身形を見る。

「…貴様…まさか空軍か?」
『…』
「空軍は2年前にあの事件があってそれ以来…」
『お前、』
「…!」
『詮索する気か?』

ラビットは珍しく怒りました。

「う、うるせー!お前を捕えて消す事だって出来るんだぞ!そんなおれに…、」
『あっはっはー!!』
「もう怒った!ファンクフリード!!!」
『あーあーそういうのいいダルい。お遊戯じゃないんだからサ』

なんだか疲れ顔!

『お前なんかがこのラビットを殺せる訳ないじゃーん!』
「……っく…、腹立つ…っ」

ラビットはそのままスパンダムの部屋らしき部屋に置いてある豪華なソファに豪快に腰を下ろすと、いつものように足を机に乗せた。

「はぁ……もしかしてこいつ客人…?空軍の来客なんか今日あったか…?こいつ敵なのか?」

スパンダム、忙しいね

「おいっ、何て行儀の悪い…!」
『茶菓子くらいだして』
「女がんなみっともねぇ座り方すんな!てか出てけよ!」
『親方ーアイス6段!』
「誰が親方だ!」
『きも』
「あーもーだから脚閉じろ!下品な女が一番嫌いだ!おれの部屋で品の無い行為は許さねぇ!!」
『私はあなたが嫌ぁい♡』
「可愛く言うな!!いいからその机から足を下ろして閉じろ!!」
『触るなタコ長官』
「だからっ!せめて脚だけ閉じろ!」

スパンダムがラビットの脚を掴んで無理矢理閉ざそうとするが、ラビットがダイナミックに足をおっ広げるので敵わない。

「おーい長官、さっきあんたの部屋から…、」

入ってきた人物に、スパンダムは顔を硬直させた。

「あ、…長官、お取り込み中か?」
「…ジャ、ジャブラ…、その違うこれには訳がっ」

ジャブラが見た光景は、
スパンダムが見知らぬ少女の生足をつかんでいる一部始終。

「まぁ……そういうプレイも有りなんじゃねぇのか…ハハ」
「軍服着させちゃってのぅ…」
「……」

次々に部屋に現れる人間。

「げっ、カリファ、カク!それにルッチまで…、」
『いつまで触ってんだよ!!』
「…ぅぶっ!!」

ラビットは美しく、スパンダムの顔面に蹴りを入れました。








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