short
□間接キス
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「あ、おかえり、シカマル」
「うす」
「どうだった?」
別に。と、短く答えたシカマルを横目で見て、右手に持った、珈琲の入った容器に視線を戻した。
大人ぶって(もう大人の部類だけど)柄にもなくブラックを飲んでみたけれど、やっぱりミルクがないと、苦手。
ため息をついて一口だけ飲み込んだ
「つーか、」
「ん?」
「ブラックなんか飲んでましたっけ」
「なんとなく、気分」
「珍しいスね」
「そうでもないよ」
暗部に引き抜かれたあたしと上忍にまで上り詰めたシカマルが会話をすることが少なくなった。
下忍の頃と比べると少し寂しくも感じるが、しょうがないと言ってしまえばそれで終わり。
今日だって歩いてるときにたまたま会ったから話せたものの、次話せる保障もない訳で。忍は、そういうものだ。