LOVE ME

□01
2ページ/2ページ




これで、よし!

自室で準備を終えたあたしは、ぽつりと大きい独り言のあとに大きく伸びをした。

明日から、また現世に行く。

それも今回は死神代行くんと浦原さんの住んでいる空座町。

やっぱり楽しみのほうが大きいかもしれないなあ、なんて思った。

だって初めて会うんだもん。




「…れん」

『あれ、修兵…どうした?』




乱暴にベッドにすわった親友の、檜佐木修兵の顔はやっぱり腑に落ちないような、そんな顔をしていた。

こういう修兵の考えてることは分かりやすい




『心配してくれてるんだよね』

「一応な」

『ま、あたしよりも自分の心配しなよ。
あんた体壊れるよ?』

「あー…昨日も寝てねェ」

『やっぱり、くま酷いよ』




瀞霊廷通信も隊長の抜けた穴も修兵が頑張っていることは目にみえてる。

それはあたしと比べ物にならないくらいずっと過酷。




『今日も泊まってくでしょ?』

「おー。そうするわ」

『あんたが無理するとあたし心配で現世なんて行けないよ』




修兵は無理しすぎる癖があるから。

そのくらいわかる、何十年も、ずっと一緒だったんだもん。




「…いつもありがとな」

『なに、今更?』

「うるせェな、俺は寝る」

『それあたしのベッドね!?』




ベッドに横になった修兵は、すぐに寝息をたてて、気持ち良さそうに寝ていた。

にやけてしまう頬を抑えて、頭を撫でる。




ばいばいも、行ってくるも、言わないでおこう。

ーーーーー泣きそうになる気持ちを抑えて、修兵の寝ているベッドに潜り込んで、抱きついた。




「またね、修ちゃん、」
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ