short
□rainy day
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「バイト先までお願いして良い?」
「おー。俺の家の近くだよな、確か」
「うん、ありがとう」
「それにしても久しぶりだな」
「クラス離れちゃったもんね」
彼、黒崎一護とは1年の時のクラスメイト。
仲の良かったほうだったけれど、クラスが離れてから、あまり話す機会も、会う機会もなくなった。
そんな関係。
「雨、嫌いだっつってたよな」
『…うん、』
「俺も嫌いだった」
濡れないようにと傾けてくれる傘、自然と濡れる彼の右肩。
こんな感情、もう二度と要らない、必要ないと、そう思っていたのに。
だけど、心臓が、はやい。