ツンデレ姫と王子様
□「鮭がふわふわしてる…!」
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土「そうえば、頼みって何だったんだよ。」
あの後、食堂を出たあたし達。
そうえば言ってなかったな。
山「…えっとォ……刀の使い方、教えてくんない?」
土「は?」
土方さんはびっくりしてる。そりゃそうか。女中の癖に、一体何を言ってるんだか……
土「…なんで?」
山「え、うーん…自分の身くらい守れるようになんないと、さ。」
土「…別にお前は良いんだよ。女中達の命位、俺らが守るさ」
山「……じゃあ嘘。強くなりたい。」
理由を変えてみた。こっちが本当。
土「別にいいじゃねぇか。強くなって、どうすんだ。」
山「…自分すらも守れない癖に、人を守れるなんてあたし、思えないんです。いや、思えなかった。」
土「……………」
土方さんは何も言わず聞いてくれる。
山「でも……違うのかなって、最近思うんです。」
土「?」
山「逃げてただけで、ただの言い訳だったんじゃないかって……。
だから、まずは強くなって、人を助けたい。そうしたら…何か見えてくるんじゃないかって…」
土「人を助けたいって…つまり…」
山「あたし………隊士になりたい。」
続く!!