BOOK 2
□めぐり逢い 8
2ページ/11ページ
薩摩 大久保said
今夜も香寿の夢をみた
夢の中でもいいお前に逢いたいそう思う私がいる
だが・・・不思議な夢ばかりだ
お前が私以外の者と祝言をあげたり
ましてや幕吏の密偵として
お前を眼の前で斬るなど・・・ありえん
ふふっ
隠し事ができぬ香寿がどうしたら密偵のような事ができよう
だが・・・
御香宮で香寿に口付けをしたあの感触が///
今でも私に残るように感じる
私はそっと自らの唇をなぞる
香寿・・・
こんな夢を見るほど
お前を想っている私は・・・気がふれてしまっているのだろうか
夢でもかまわん
お前に逢えるのなら・・・
それが例え残酷なものであっても
私の不甲斐なさが生んだ今回の出来事
甘んじて受けよう
・・・再び私は布団に入り瞼を閉じる
今一度・・・お前の夢を見るために