BOOK 2

□めぐり逢い 8
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薩摩 大久保said


今夜も香寿の夢をみた


夢の中でもいいお前に逢いたいそう思う私がいる



だが・・・不思議な夢ばかりだ



お前が私以外の者と祝言をあげたり
ましてや幕吏の密偵として
お前を眼の前で斬るなど・・・ありえん



ふふっ 
隠し事ができぬ香寿がどうしたら密偵のような事ができよう



だが・・・
御香宮で香寿に口付けをしたあの感触が///
今でも私に残るように感じる



私はそっと自らの唇をなぞる



香寿・・・
こんな夢を見るほど
お前を想っている私は・・・気がふれてしまっているのだろうか


夢でもかまわん
お前に逢えるのなら・・・



それが例え残酷なものであっても
私の不甲斐なさが生んだ今回の出来事
甘んじて受けよう



・・・再び私は布団に入り瞼を閉じる



今一度・・・お前の夢を見るために


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