BOOK 2

□めぐり逢い 7
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藩邸に戻るなり
半次郎さんの言う通り伊集院先生の診察を受けた


お静さんがお布団を敷いている間に
私は寝衣に着替えるよう促される


私はどこも・・・
悪くないのに・・・
ぶつぶつといいながら従う私


先生は半次郎さんからいろいろと話をきき私をお布団に入れてから

香寿さぁの身体はどこも悪いとは思えん
でん可笑しな事を言うのはもそいどんたら(もしかしたら)
神社で寝ていたではなく頭を打って意識をなくしていたのかもしれん

いっとっは養生したほうがよかど

大久保さぁになおや伝えもすから安心して休んでくいやんせ
とにこりと微笑み去っていった


(゜_。)?あれ先生?
貴方もあの時私と一緒に話を聴いていたのに・・・


私は本当に夢をみていたのだろうか・・・


段々と自分の記憶に自信がもてなくなっていた
夢なら・・・
それでいいと思った


だって・・・
大久保さんお見合いも結婚もしていないのだから・・・


そう思うと安心できた
そうだよ・・・
あれは・・・きっと悪い夢・・・


そう思いながらお布団に横になり 眠たくないはずの瞼を閉じた


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