BOOK 2
□めぐり逢い 1
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『ここは・・・何処?』
意識のもどった私は見知らぬ場所に戸惑いながらも自分に起こった出来事を
振り返って考えてみた
『確か神社の境内で落雷を受けて・・・気づけば・・・ここにいた?』
神社だけど私がいた所よりも真新しい鳥居と境内に私はキョロキョロと周囲を見渡す
『階段を下りれば誰かいるのかな?そしたら場所の確認ができるかな?』
神社にくるためのあった階段もここにはない
変わりに存在するのは数える程度の土の階段
『ここは何処?』再び声に出して誰に言うわけでもなく問いかける
・・・
あるはずもない返事・・・
段々日も傾きかけてきている事がオレンジ色に染まる空でわかる
知らない場所で途方にくれる私・・・
不安に押しつぶされそうになる私は知らない間に涙を流しその場に蹲っていた
「どうしたのだ?具合でも悪いのか?」と突然男性の声が背中からきこえてきた
膝を抱え蹲っていた私はその声の主を見て驚いた
着物姿???それにその声の主の他にもう一人腰に刀をさしている男の人
『ここは???』