BOOK 1
□紅い月 2
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「おんしら 騒がしいぜよ」
「そういう龍馬さんが一番騒がしいっス」
「怪我人が寝ているのだ 静かにできないのか」
頭の上で騒がしい音がする
『お母さん?・・・テレビの音五月蠅いよ静かにして・・・』
まどろみながらそういうと急に頭の上が静かになる
「はて・・・てれび とはいったいなんじゃ?」
「すっすみません 五月蠅くて・・・」
「静かにとは・・・今僕に言いましたか?」
『ん?お母さん・・・?』
まどろんでいるせいか中々目が開かない
「おい・・・お前 起きているのか?」と夢の中の人と同じ声がきこえる
「う〜ん」と背伸びをしながらゆっくりと目を開ける
寝ている私を囲むように見知らぬ男の人が四人見降ろしていた
その光景に私は驚き がばっ と勢いよく起き上がった
『・・・えっ?なんで私・・・ここで寝ているの?』
『それにしても・・・ここ・・・何処?』