BOOK 2

□めぐり逢い 5
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あの宴の翌日
藩邸の皆さんが何事もなかったように仕事をする姿に私は感心した


本当にこの時代の人は強いね・・・
私は一人感心していた


それからしばらくして
手の治療が終わった私は久々にできる水仕事に精を出していた
天気もいいから乾きやすいねと思い大久保さんの着物を洗濯し
心地いい風のふく 中庭に干していた


もちろん私の着物もあります(*´σ―`)


私の着物と大久保さんの着物が揃って風になびく所をみていると
大久保さんに私が寄り添っているように思えてくる


そう・・・
この時の私は大久保さんの存在が特別なものに感じていた
それが恋だと自覚するのに時間はかからなかった


この時代にきて妄想とサヨナラしたけど・・・



実際の大久保さんと生活をする中で
本当の大久保一蔵に
私は///・・・
心を奪われてしまっていた


はぁ〜
と誰にも気づかれぬように甘い吐息を出す
だって一日一回は出しておかないと大久保さんの前で出ちゃいそうで・・・怖かった


それに・・・
この気持ちを大久保さん本人に知られるのも怖かった
知られる事で今までの関係が無くなる事も怖かった
避けられてしまったり嫌がられたりする事も怖かった


私ってこんなに臆病だったかな?と青い空を見上げていた


私の背中越しに大久保さんが声をかけてきた
香寿今から出かける用意して参れ この私を待たせるなよ 
と相変らずの上から目線の物言い/// 


あ〜んだめ 
私この言い方に弱い///
って何言っているのよ香寿!
と自分に言いきかせ急ぎ自室へと戻って行った


お待たせしました 
と急ぎ大久保さんの待つ玄関へと向う恋する私 えへっw


遅い・・・
と眉間に皺を寄せ腕組する大久保さんに
(_ _。)・・・シュンとなりすみません 
と小声で謝った


すると 
ふん と口角をあげ私の頭をポンと撫でて 
今日のお前は悪くないな といい足早に歩き出す


えっ?と驚いたけど
その間にどんどんと先に進む大久保さんに
ついていく事が精一杯で確かめる事ができなかった


はぁはぁと呼吸を整えつつ何処に行くのかわからなかったけど
大久保さんと二人だけのお出かけが嬉しくて行先は二の次だった


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