□此の胸のときめきを
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今日もおや自分に課せられた勤めを遂行すう
おいの職務は伏見藩邸の門を護う事 
大雨の日も日照いの日も大雪の日でんだ


ここを通う方々をいつでん最初に藩邸内に出むかゆっ・・・大役だ


ある時門の前を泣きながら通る幼いこどもに声をかける女子を見かけた
不思議な雰囲気をもつ女子につい眼がいってしまっていた


数日後大久保様と一緒にあん時の女子がやってきた
こん前みた笑顔ではなく沈んだ顔だったことが気になっていた


大久保様と一緒 
しかもあげんに沈んだ顔をしじぁ女子をみてこれから起こう事を考ゆっと心が痛んだ


そいからいっとそん女子を見う事がなかった
あん後何処かへやってしもたのだろうか
いつかまたここを通うだろうかと偶然を待っていたが・・・見かけう事がなかった


おいの記憶からそん時の女子を忘れかけていた


あう時大久保さぁと一緒に笑顔で出かけう女子を再びみた
女子の姿を見た時おいは心から安堵していた


大久保様と一緒に出かけう女子が藩邸を出う時おいに向って
「いつもありがとう」と声をかけられおいは驚いた


女子の言葉をきいた大久保様が「此処を護るのがこの者の務めだ」と言う


名も知らぬ女子は大久保様に怯むこっなく
「それでもどんなに大雨だろうと雷が鳴ろうとここを動かずお勤めしているからこそ
変な人が入らないのでしょ?だったらかける言葉は感謝の気持ちだと私は思うんです。」
と大久保様へ真剣な面持ちで話していた


大久保様は半ば呆れるようにだったが私をみながら
「これからも頼むぞ」と言い残し藩邸を後にした


そいを追う様に女子もおいに微笑んだ後大久保様を追う様にして藩邸を去った
おいは今でんその言葉が忘れられん




おや名もなき藩邸の門を護う志士


おや大久保様からの言葉と笑顔の可愛らしか女子の言葉を心に刻み
今日も勤めに精を出す


お二人に出逢った時に再び声をかけて頂けうごと・・・



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