BOOK 2

□めぐり逢い 3
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「ささこげん所で話さず中へはいってくいやんせ。今日も診せてもらいもす」
と先生は両手のさらしを手際よく取っていく


私の掌をみながら
「うーん大分良くなってきてもす。じゃっでとゆてまだ水しごっは無理です
もういっとっ辛抱してくいやんせ 」
と薬を塗り再びさらしを手際よく巻いてくれた


診察が終わると先生といろいろな会話を楽しむの事が多くなった


先生とはこの時代の治療や薬草についていろいろと教わっていた


先生からは私のいた時代の病気について聴かれる事が多かった


今日はなんのお話かなと思っていると先生から私の仲のいい友や友との遊びに聴かれた


仲のいい友について聴かれ私は麻里耶の顔が浮かび先生に麻里耶との事を話した


懐かしい名前
懐かしい思い出話し 


話をする中でふとあるものを思い出す


「先生少し待っててください」
と自室へと戻りこの時代にきてから押入れの奥にしまっていた
自分の鞄を出しその中から探していたものを取り出す


あった・・・


この時代にきて数日後鞄の荷物を確認した時歴史に関する本が無くなっていた


仕事用の本の中でも歴史に関する箇所が消えてしまっていたから
持ち去られたわけではなく消えてしまったと理解した


『もしかしたらこれも無くなってしまったかな?』と思たけど
存在してくれていた事に感謝した


私が探していた物 
私と麻里耶の思い出が詰まったミニアルバムだった


そっと胸に抱きかかえ再び先生の元へと走っていった


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