短編

□不器用なサプライズ
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風が吹き始めた。
秋が近づいて来たのだろう。

万事屋では、いつもと変わらない生活をしていた。
銀時はソファーに転がりながらジャンプを読んでいた。
神楽と新八はリビングに離れたところで
しゃがみながら何やらこそこそと話していた。


「新八、始めるアルよ」
「うん」

話が済んだのか立ち上がってリビングに向かった。
そして、新八が銀時に向かって

「銀さん…」

と呼んだ。

「んだよ、ぱっつあん」

銀時はめんどくさそうにジャンプを見ながら応えた。

「ジャンプなんて読んでいる暇があるなら、
 仕事を探しに行ってください」
「あー、気が向いたらな」

と言ってジャンプの世界に戻った。
新八は神楽と目をあわせた。
そして…

「うわぁ!?」

銀時が神楽の力によって、持ち上げられたのだ。

「何してんだ?!下ろせ、神楽!!」
「嫌アル」
「んだと!!?」

銀時が逃れようとジタバタ動いていたときに
新八が口を開いた。

「下ろしてほしかったら、仕事を探してきてください」

ここは流石お妙の弟と言うだけある。
見事なブラックスマイルで銀時を脅す。

「わっわぁっーたよ!!いきゃーいいんだろう!!」

銀時はほとんどやけくそでいい放った。
すると、漸く開放された。

「くっそ!!しゃーねぇなぁ」

銀時は玄関にいって、いつもの靴を履いた。
はいている最中、新八が銀時に言った。

「5時には絶対帰ってきてくださいよ。
 いいですか?5時ですよ!」
「わぁーったよ」

そして、銀時は外へ出た。


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