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□波乱の幕開け
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客人たちの足音がして慌てて階段を駆け下りた。
玄関のドアが開かれると同時に勢いよく抱きつかれ、少し後退る。
「…っ、」
「ひさしぶりね、ロカッ!」
彼女の茶色い髪が私のうなじを擽った。
彼女――――ハーマイオニーが笑う。
「いらっしゃい、ハーマイオニー。でも私たち、学校ではいつも一緒だったし、休暇になってまだあまり経ってないよ……?」と言いつつ私も満面の笑みで答えた。
「そうね、でも――――私、心配なのよ…。」
そこで、もう敢えて何がとは言わない。
「ありがとう、大丈夫。上手くやってる」
そう言うと、やっぱり彼女は変な顔をした。
「親子なんだから当たり前じゃない」と
指摘されて苦笑いを零しつつ、ハーマイオニーに続いてロンを筆頭にウィーズリー 一家も招き入れた。
「マッド=アイも皆 先に広間に居ます」とウィーズリー叔父さんと叔母さんに伝える。
そうすると礼を言われ、二人ほど足りないことに気がついた。
ハリーはダーズリー家からこちらに向かっているため、除いておく。
「あれ…?フレッドとジョージは?」
そう、あの双子が居ないのだ。
また何かやらかしたのかな…?と思い、辺りを見渡すと目の前に姿現しされた。
「……、…」
「はぁい、姫」
「ご機嫌いかが?」
驚きで目を丸くした私に二人は得意げに口角を上げた。