Book.

□甘い希望は落ちて行く
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「無理だ。」

そんなことはわかっていた。自分が今のバージルに何を言っても聞いてもらえないのは、今に知った事でもないし、ましてや双子の弟である自分に、それが伝わらないなんてよほどの鈍感だ。
足元を流れる水流がまるで、地獄の底までバージルを引きずり混んで行くようで、手を延ばしても、

無理だーーー

でも、わかっていても、手を伸ばす。
たとえその手が











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