小さな勇気(進撃)
□12話
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「、ッリズ!?」
小さな声が大きな声に変わる。心地の良い声が聞こえる、この声の持ち主は
「アルミン、、?」
「リズ!」
ーぎゅうっ
体が暖かなぬくもりで包まれる。そして気づく、抱き締められていると。
「ごめんっ、僕のせいでっ、・・・っ無事で良かったっ」
アルミンは涙を流しならがリズを抱きしめた。
「ちょ、アルミン・・・」
「・・?」
ーーちょ、何?この子は、天然なの!?可愛いけども!
「取り込み中悪いけど行くぞ?」
コニーの言葉にアルミンはリズを抱き締めているのにやっと気付き、「ごごごごごめん!!」と顔を真っ赤にしてリズから離れた。
「立体機動が二つがねぇ、俺はアルミンを抱える、ミカサはリズを頼んだぜ。」
「わかった。リズ、立てる?」
ミカサが手を伸ばす。
リズはそれをつかもうとする。が、
「・・ッ、カハッ・・・ケホッケホッ」
思うようにうでが上がらず、上げようとすると肋骨が痛み咳がでた。
「リズ?もしかして肋骨を折ってるんじゃ・・」
「さっき、高いところからリズが落ちてきた。可能性はある。大丈夫・・・?」
ミカサは眉を下げてリズを見つめる。
「・・・何だか、私情けないな・・・あの時ちゃんと死んでいればよかったわ・・・こんな体じゃ立体機動も扱えない・・ただの巨人の餌・・・荷物になるだけだ・・・頼む、おいて行け」
リズがそうつげにッと笑った。
「ダメだよ!リズは連れて行ってくれ!僕を助けたから怪我を負った!僕のせいだから・・・」
アルミンが膝をぎゅっと握り俯いた。
「オイ!アルミン!さっきおいていかねぇって言っただろ!リズもだ!いくぞ!」
コニーがリズとアルミンの手をぎゅっと握り、引っ張って立たせる。
ミカサも隣で頷いてる。
「・・・ッ」
その優しさにリズは瞳を潤ませた。
「・・ふぅ、・・・ありがと・・・ッ」
必死に涙を堪え、俯き加減に言葉を紡いだ。
ーーもし、さっきみたいなことがあったら、私が必ず皆を守るッ!
そうリズが決意を固めてた頃にアルミンある提案をしていた。
あの巨人を使うらしいー・・・。