小さな勇気(進撃)

□8話
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「貴様は何者だ!?」

ビリビリと響く教官の声に新訓練兵達は、弱腰になりながらも声を張って名前、出身地を答えていた。


「貴様は、、」
教官がある女性に名前を問おうとしたが、あまりにも睨みをきかせていたため、少し言葉が詰まってしまっていた。それに女性はため息をついて口を開いた。


「シガンシナ区出身、リズ・オズウェル。兄を探すのと、家族の仇を取りに来たの。文句ある?」

少し茶色がかった髪をなびかせ、リズはもう一度睨んだ。

シガンシナ区ーーという言葉をきくと、周りがざわめいた。

リズはため息をつくと目の前の巨体を睨み、

「ちっ、・・・ねぇ?もう終わったんでしょ?早くあっちに行ってくれない?目障りなんだけど?教官。」


教官はそれに目を少し細めて、目の前を去って行った。


「なぁ、お前面白い奴だな。」

横から突然聞こえた声にリズは視線をそっちの方に向ける。


「お前はさっき敬礼を間違えた奴か。」


「おお、俺はそんな名前じゃねぇけど、あらかた当たってるな。
名前まで聞いてなかったのか?俺はコニー・スプリンガーだ。」

コニーは長々と自己紹介してきた。リズはそれを「お前に興味なんかない」と冷たくあしらったが、コニーは苦笑し「よろしくリズ。」と告げた。

「ちっ・・・よろしく」

その言葉にコニーは笑みをこぼした。
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