小さな勇気(進撃)
□5話
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それから、数ヶ月が過ぎ、
リズもオズウェル家に慣れてきたところだった。
「リズ、おつかいにいってきてくれないかい?」
とハナに頼まれ、リズは「はいっ」と元気良く返事をし渡された紙と金を手に街へと向かった。
しばらく道を歩いたところだった。
「ヤツらが壁を壊して!!街に入って来た時だよ!!」
急に聞こえた少年の大声の方を見る。
「おいエレン!急に大声出すんじゃねぇよ・・・」
なにやら駐屯兵団の服を来た男性ともめているようだ。
ーーなんだろ?
リズは少年ーエレン達の会話に耳を傾けた。
「ヤツらが壁を壊すことがあったら、そらしっかりやるさ、
しかしな、そんなこと100年間で一度もないんだぜ」
駐屯兵が言う。エレンは少しひるんだが、負けじと言い返していた。
ーー私と同じくらいなのにすごいな・・・
「まったく・・・壁の外に出ようっていう「調査兵団」の連中の気が知れねぇ・・・勝手に戦争ごっこに興じてろってな!!」
駐屯兵のその言葉にエレンは言い返した。しかし、先程よりは落ち着いていた。
「一生 壁の中から出れなくても・・・メシ食って寝てりゃ生きていけるよ・・・でも・・・それじゃ・・・
まるで 家畜じゃないか・・・」
その言葉を残すと、エレンは横にいた少女と一緒に何処かへ向かって行った。
ーーあの子・・・調査兵団に入りたいのかな・・
ーカンッカンッカンッ
家へと戻ろうとした途中鐘の音が聞こえ、街の人々は同じ方向へと急いで向かって行く、
「調査兵団が帰ってきたんだ!!」
「正面の門が開くぞ!」
調査兵団ー・・リズも引き込まれるように沢山の人々のところへ向かって行った。