小さな勇気(進撃)

□2話
1ページ/2ページ


「・・・っ・・・・・」
ーーここは・・・?

薄っすら目を開けると、大量の光が入り込んでくる。
リズはそれに耐えながら、ゆっくりと目を開いた。

目の先には見たことのない天井が広がっている。

少し身体を起こしてみた。

ーピクッ
足元で何かが動いた。

「?」

「ーん・・・・あっ!!起きたんだねっ!!良かった!!!」

17、8歳位だと予想されるような、女性が目の前で声を上げた。
どうやら、リズの足元で眠っていたようだ。


「身体の具合はどう?
あなた、私の仕事場の近くで倒れてたんだけど・・・・」


女性はリズに問う。

ーー倒れてた・・・?私はあの時誰かに兄さんと引き離されて・・・

考えても顔は浮かばない。しかし、この女性があの時の人とは思えなかった。


「・・・あの?」
女性が心配そうにリズを見つめる。考え事のせいで返事をするのを忘れていた。

「・・あ、すみません・・少し考え事をしていて・・・
あの、助けてくださってありがとうございました。」

リズがいうと、女性はパアッと明るくなり

「よかった!!!私ね!シェリー・オズウェルって言うの!!あなたは?」

女性ーシェリーからの問いにリズは答えた。

「・・・え、えと、リズです・・・よろしくお願いします」

シェリーはリズの手を握るとブンブン振って「よろしくね!リズ!」と叫んだ。


「は、はい。よろしくお願いします、シェリーさん。」

と言うとシェリーはまたさらに手をブンブン振った。
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ