小さな勇気(進撃)
□2話
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「・・・っ・・・・・」
ーーここは・・・?
薄っすら目を開けると、大量の光が入り込んでくる。
リズはそれに耐えながら、ゆっくりと目を開いた。
目の先には見たことのない天井が広がっている。
少し身体を起こしてみた。
ーピクッ
足元で何かが動いた。
「?」
「ーん・・・・あっ!!起きたんだねっ!!良かった!!!」
17、8歳位だと予想されるような、女性が目の前で声を上げた。
どうやら、リズの足元で眠っていたようだ。
「身体の具合はどう?
あなた、私の仕事場の近くで倒れてたんだけど・・・・」
女性はリズに問う。
ーー倒れてた・・・?私はあの時誰かに兄さんと引き離されて・・・
考えても顔は浮かばない。しかし、この女性があの時の人とは思えなかった。
「・・・あの?」
女性が心配そうにリズを見つめる。考え事のせいで返事をするのを忘れていた。
「・・あ、すみません・・少し考え事をしていて・・・
あの、助けてくださってありがとうございました。」
リズがいうと、女性はパアッと明るくなり
「よかった!!!私ね!シェリー・オズウェルって言うの!!あなたは?」
女性ーシェリーからの問いにリズは答えた。
「・・・え、えと、リズです・・・よろしくお願いします」
シェリーはリズの手を握るとブンブン振って「よろしくね!リズ!」と叫んだ。
「は、はい。よろしくお願いします、シェリーさん。」
と言うとシェリーはまたさらに手をブンブン振った。