黒子のバスケ*恋に落ちる夢

□ヤンデレ王子
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「ん……っ!」


「穂乃莉、目が覚めたか」


赤司……………?
赤司があたしをのぞきこんでる?

ズキンと頭に痛みが走る。

手錠されてるのか後ろ手に拘束され
口にもなにか丸いモノが
入れられ固定されてる。

やだ…なんで?

赤司のうちに遊びにきて
コーヒー飲んだら
急にメマイがして……



「な…」


「穂乃莉は今日から
ここでずっと僕と暮らすんだよ。
絶対逃がさないからね。
僕にはもう逆らえないよ
覚悟はいいかい」




口に何かかませられてるから
飲みきれない唾液が口の端をつたう。


赤司は顔を寄せ
喉元までたれた唾液を舐めあげた。




「お行儀のワルいコだな。
こんなに汚して。
お仕置きをしなくてはならないな」



「んーーっ、んーーーっ!ぷはっ!」



口にチカラを入れると
そのかませてあったモノは簡単に外れ
吐き出した玉は赤司のオデコに
イキオイよく当たった。



「痛っ。何をする。
今のはモノスゴク痛かったぞ、穂乃莉。
見ろ、僕のオデコが
赤くなってないか?
しかも僕の力作のボールギャグが
壊れてしまったじゃないか。
コレを作るのに
何時間かかったと思ってるんだっ」



「全くくだらないモノ作って」



「バカ、よせ。
そんなに手にチカラを入れるな」



「うーっ…むむむっ」



意外にそこまでチカラを入れなくても
パキンッと手錠が外れた。



「壊したのか?
ああ、なんてコトをするんだ」


「ちょっと、赤司!
これアレだよね?
うちの弟のじゃない?
先週うちに来た時
おまわりさんゴッコの手錠
パクったでしょ」



「子供にこんなもの与えてはいかん。
お前の親は何を考えてる。
適材適所で僕が穂乃莉に
使う事にしたのだ。
拉致道具としてな。
しかしそれをいとも簡単に
壊してしまうとは
穂乃莉はとんだ怪力女だな。
それともなんだ、
穂乃莉はアレか。
女子高生は仮の姿で
本当は国の機関の
訓練されたエージェントか?
大丈夫だ、誰にも言わないから
僕にだけは言ってみろ」


「んなワケあるかっ」


「しかし弟。あなどれん。
5歳にしてこんな変態グッズを
所持するあたり
アレは末恐ろしい子供だ」



「いやいや変態グッズでも
なんでもないからっ!
ただのオモチャで拘束力ゼロだから。
もぉバッカじゃないの」



「なんだと?今何と言った?
この僕を
この赤司征十郎をバカと言ったのか」



赤司はイキナリナイフを振りかざし
シュッとあたしの頬をかすめた。



「あ、あぶないじゃない!
そんなモン振り回して」



「僕を甘く見るな、穂乃莉。
これからお楽しみの時間の始まりだ。
恐怖の表情を浮かべ、
あらがいながらも穂乃莉は
冷酷な僕に堕ちるしかないのだ」



ニヤリと不敵な笑みを浮かべ、赤司は
光るナイフを舌を出して舐めた。




「ふはっ…痛ッ!切れたっ。
ベロ切れた。モノスゴい切れ味だ。
舐めなきゃよかった。クソ。何で
僕はこんなの舐めてしまったんだ?
穂乃莉、鏡を持ってこい。
いや、いい。まずは状況説明しろっ。
こっちへ来い。見ろ、早く見ろ。
僕の舌はどんな状況だ?
切れてるか?スゴくか?
やっぱりもちろん切れてるだろう?
ザックリいってるか?大丈夫か?
病院行った方がよくないか」



病院ならベロじゃなく
頭を見てもらえっ。
イッタイ何がしたいんだ?
コイツは。




「もう、どれ?見せて?」

赤司は目に涙をうっすらためて
不安そうに舌を出してる。

ほんのちょっと薄ーく
切れただけの舌を出して。


あたしはそっと舌を出し
バカすぎで可愛いすぎる赤司の舌を
からめ甘いキスで唇をふさいだ。





END 

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