黒子のバスケ*恋に落ちる夢
□B
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「おはようごさいます」
「ふぁ……ったく
毎朝どーやって入ってくんの」
「合鍵に決まってるじゃないですか」
「にゃろ。勝手に作んじゃねぇよ。
てめ。犯罪って言葉知ってっか? ……………!
あ、穂乃莉……その頭………」
「えへ…昨日の今日なんで
今はアレですけど
学校終わったらきちんと
カットしてきます」
「キレイな髪だったのによ……」
「え…/////」
青峰さんがあたしの髪にふれ
その手は頬をなでて離れた。
ドクンッドクンッドクンッ
心臓が跳ね上がる。
「あ、朝ごはん作りますね/////」
「にしても中学の制服
なつかしいな」
「いつもあたし
着てるじゃないですか」
「だな」
青峰さんは目を細めてあたしを見る。
確かにあたしを見てるのに
その視線はあたしを通り越して
どこか遠いところを
見ているようだった。
◆◇◆
「じゃーん♪」
「穂乃莉……」
朝のひでぇ頭は
可愛くカットされていた。
バカなヤツだよ、お前は。
こんな情けなくて
どーしようもない男なんか
捨てとけよ。
「青峰さん?」
「出掛ける。ナンパだな。
おし、ナンパすっぞ♪」
「えっ」
「来るか?」
オレは高校生や大学生
OLのお姉さんに子連れ主婦
しまいには熟女と呼ばれるような
女にまで声をかけた。
眉間にシワをよせうらめしそうに
にらみつける女子中学生と
浅黒くデカいオレ。
こんな奇妙な二人に声かけられて
ついて行こうなんて人間が
いるワケがねぇな。
あーあ。ホント笑えるわ……。
「これになんの意味があるのか
さっぱりわからないし。
つーかあんなオバサンでもいいなら
あたしでいいじゃない……」
穂乃莉があきれたように
唇をとがらせ、小声でグチる。
だよな。
穂乃莉…正直お前は可愛い。
ハイレベルだ。
しかも
お前がいつもそばにいてくれたから
オレは今こうしていられんだろうな。
だけど
なぁ、赤司……
お前は黒子のそばで幸せか?
オレコイツを
好きになってもいいのか?
続く→