黒子のバスケ*恋に落ちる夢

□妄想彼女とツン彼氏
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1ヶ月前

最悪崖からいや、
校舎の屋上から飛び降りればいい!
死んで世間におわびすればいい!
そんな覚悟であたしは青峰に
コクハクをした。



「あたしのオトコに
なってくださいっ」




「……」





なにコレ。沈黙とか。
生きてる?青峰。 つーか、ドン引き?
軽く死ねる。
ああ!お母さん
先立つ不幸を許して。
そして、できればあたしの遺骨は
カスピ海にまいて!
アレ?カスピ海はヨーグルトだっけ?
海だっけ?どーでもいいか。
みんな!あたしのコト身の程知らずと
爆笑してくれてかまわないから。




「…っと、いいぜ」



「………え?……え…?」



「てめぇのオトコになってやる」



見上げると青峰はその大きな手を
自分の首にあてて
ナナメ上ら辺を見ている。

可愛い、可愛いよ青峰。



「うっそ………耳、赤い」



「うっせ、バーカ」




その日はどうやって
うちについたのかさえわからなくて。
自慢じゃないけど完全2aは
浮いていたね、確実。
我が生涯イッペンの悔いなし!的な?


カレシカノジョになって
好きな時に好きなだけ
イチャイチャして
他のヒトには見せない青峰の顔とか
見れちゃったりすんだよ?

どーすんの?
いやーん♪あたしをどうするつもり?
青峰ってば。

あー、ダメ。やっぱやめて。
真剣な瞳で見つめられたら…
青峰のムラムラ顔とか気絶する。
ヤバい。想像だけでも好き…
好きすぎる。

「お前…案外デカいんだな」

「青峰仕様になってます////」

「穂乃莉…たまんね……
さわっていいか?」

「気のすむまで50年でも
100年でもどーぞ♪」

なんちって、コンチクショ!
これ程デカ乳を
親に感謝した日はなかったぜ!!
……とかなるハズだった。


なのに。






「青峰、今日部活行く?」


「行かねぇ」


「じゃあ、一緒に帰ろ?」


「あ…やべ、今日はさつきに
絶対来いって言われてたんだっけ。
悪り」



「大丈夫!見に行っていいでしょ?
一緒に帰ろ!待ってるし」



「…いや、あ…うん。ま、そうだな」




なに?なんなの?
その「しまった」みたいな顔。



青峰のバスケの練習姿は
まわりの女どもを
爆破したくなるくらいマジで
カッコよ。



しかし
なのにどーよ。青峰。
1ヶ月たってもラブくなるどころか
ますますそっけなくなるとか
正直へこむ。
へこむ……へこむ……


!?


ちょ、見て。佐藤さん!(←誰?)
もうやめてよ、青峰。
汗を、顔の汗を
Tシャツのスソでふくの!

お腹が見える。
エロなフェロモンたれ流して
そのステキ腹筋は
純粋に悩み落ち込んでるあたしに
チカラワザで一気にエロスを
ぶちかましてくれてんですけど!

さわりたい、舐めてみたい。
ついでにパンツの中も
ちょっとだけでいいから
チラ見させてくれればいい。

だーーっ、もう。くそ!
なんてけしからんカラダだっ。


なんてふしだら脳ミソ。
いっそもうあたしなんか
退学にしてくださいっ!



自分でもわかる。
イヤラシイ妄想で
みるみる真っ赤になるのが。



顔をあげると青峰があたしを見てる。
目が合うとニコリともせず
視線をそらした。



前言撤回。急降下。
みるみる青くなる…………

ダメだ…やっぱあたしじゃ
ダメなの?


あのテこのテで距離を縮めても
縮めた分だけ青峰は後退してしまう。


「大好きだよ」

「ん?…ああ」

「デートしよ?」

「その日用事あんだわ」

「手つなご?」

「あー、何かオレ
手首ひねったみてーで痛てぇし。
手なんか繋がなくてもいいだろ」

「青峰……ちゅーして?」

「すまん。ちょ、便所」




こんな会話を1ヶ月も繰り返してる。



不機嫌な青峰。
有頂天なあたし。
挙動不審な青峰。
イヤラシイあたし。



全くかみあわない。

もうアホかと。アホ峰かと。
いや、それでもまだあきらめない
あたしが一番アホなんだろーけど。




「青峰!」



あたしは青峰のムナグラをつかんで
力任せに引っ張った。
予想以上に近づいた顔に
あたしはツバを飲んだ。



「あああ、青峰!
明日の土曜日うち親いないから
とっ…泊まりにきてっ!絶対来て!
必ず来て!何が何でも/////」



「とっ…泊まり?面倒くせーな。
100パームリだろ」



「ムリじゃない、来てってば!」



「オレ、用事…「用事なんて
ないでしょ?
本当はなんもないでしょ?
例えあったとしても断れ。
キャンセルしろ!」


「落ち着けって。
お前泊まりとかなに?冗談だろ?
あ、アレか?撮影か?
文化祭用のドッキリか?」




エロ峰とは名ばかりか?
このヘタレヤローが(号泣)
本当にアンタ青峰?
実は青峰は死んでて
影武者とかじゃないでしょーね?
巨乳好きのエロ峰を
ここで発揮しないで
どこで発揮すんのっ。

ちっともエロじゃないし!
こんなの逆でしょ?
なんでオトコのアンタが
処女並にビクついて
オンナのあたしが
こんな鼻息荒くしてオッサンみたく
グイグイしなきゃなんないのよっ。



「…なら、もういい。
こんなのちっとも
カノジョじゃないし。
そこまでムリにつき合って
もらわなくたっていいよ!
バッカみたい。
一人で盛り上がって
一人でイライラして
一人で不安で。
あたしは青峰が好きだから
さわりたい…もっともっと
ナカヨシになりたかった…
でももういい!」



「もういいってなんだよ」


「さわんなっ!明日からは
血の繋がってない他人で!」



「いや、元々血は繋がってねぇけど」


「わっ、わかってる/////
し、親密じゃないただの友達って
意味だからっ。
や、アンタなんか友達でもない。
同級生。そうただの同じ学校の、
だだの人よ!ただの人間だから!
そうゆー意味だからっ。
じゃあね!!」



走り出そうとしたあたしの手首を
青峰がつかんだ。
引っ張られて振り返ると
青峰はしゃがんでうつむいていた。



「い、痛い…離して…痛いってば」


「……………」


(な、なんだつーの?コレ)


「悪り、穂乃莉。
そんな怒んなって。
確かに穂乃莉に対して
そっけなかったと思う。でもよ?
こうでもしてねーと穂乃莉見て
オレ、ニヤニヤしちまうんだよっ。
そんなんカッコ悪りぃだろーが。
泊まりって泊まりっつーのは
夜寝るんだぞ?
二人っきりとか冗談じゃねー。
そんなのドキドキして眠れっかよ…」




「えっ…と//////
ぷっ…なに言ってる?」



「笑ってんじゃねぇーよっ。
なんでいつもてめぇはそんなヨユウで
このオレがイチイチビビって
穂乃莉にホネヌキみてぇに
なってんだよっ。
コクってきたのはてめぇなのに。
ムカつく」



「ちょ、 あははは。ウケるww
今RECするから待ってて。
もっかい最初からプリーズ♪」



「チッ、くそ!/////
なめてんのか?てめぇは」



「…青峰?じゃいいの?
あたしに決めてくれるの?」



「決めるも何も1ヶ月前から
オレはお前のモンなんだろ/////」


「青峰!大好きっ」


「バッ…よせ、転ぶ…っ」


「あはははは」



笑いすぎてマジお腹よじれる。
可愛い。可愛いすぎるから。
ずっと一緒にいよ♪
クールぶってるだけの
ただの恥ずかしがりな青峰。
いいよ、大丈夫。
あたしが連れてくから、
エロスの世界でも
あたしのベットでもどこへでも。



「あはははは、涙出る。
お願い、青峰
これ以上笑かさないでっ。
あたってる!」


「死ね!そー思うんなら
さっさとどけよ!」



シアワセすぎて笑いが止まらん。
だってこんなトコであたしに
押し倒されて青峰半勃ちなんだもん!



「わっ、青峰じゃね?
ちょっ、てめーらなんつー……」


「ほっとけほっとけ
若いモンにはかなわんのう」



ワラワラと横を通りすぎる
バスケ部の人の声は
もう小さくしか耳に届かなかった。


なんせあたしは今
青峰を押さえつけて
少し涙目の青峰の口の中に
舌をねじ込むコトで
頭いっぱいになっちゃってるから。



ごめん。だけどとめらんない。
スッゴく大好きなんだもん!



END 

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