黒子のバスケ*恋に落ちる夢

□シアワセの予感
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「よーし、今日は誰と遊ぼうかな〜?
オレと遊びたい女子はいるっスか」




いないワケねぇ。
オレは黄瀬涼太だし?

もちろん女子はあたしあたしと
手をあげてワラワラと
むらがってくる。
イレ食いとはまさにコレっスか?




「今日はえっとじゃあ…
そこのクルクル茶髪と
隣のスカート短め女子!決定〜♪」




ふたりはオレの腕に
それぞれ抱きついてオレを見上げる。



「ゃはっ…可愛いっスね。
ふたりいっぺんで良かったっスか?」



「大丈夫。
選んでくれて嬉しいよ!黄瀬」



「うちも!」



「そー言ってもらえると
オレも嬉しいっス。
あ、ベットの中も
二人いっぺんっスよ?
覚悟して来てねッ♪」




「やだ〜//////」




「でも黄瀬ってこうやって
色んなコとデートするけど
最後まではしないってウワサだよ?」




「えっ?何その男として
使えない発言!
んなら、今日はふたりとも
オモチカエリしちゃって
オレのモノすっげぇトコ
見せるっスww」



「それって3人で?//////」



「そそ。いっぺんにっス♪」



「黄瀬ってえっち////」






えっちでも何でもねぇ。
こんだけとっかえひっかえして
最後までいかないのは事実だから。
頭はソノコトでいっぱいだっつーのに
カラダは全く反応しねぇ。




はしゃぐ女子逹をながめ
アイヅチをうち
ダラダラとデートをする。



女の子は好きだ。
クルクルと変わる表情も
パサパサ長いツケマも
ツヤツヤの唇も
ピンクのほっぺもみんな可愛い。

いいにおいがして柔らかい。
男にはねぇもんな。



「そー言えば黄瀬って
神緒穂乃莉が
キライだよね」



「あ、そうだね。
こんなチャラい黄瀬が
唯一デートしない女子」




「みゆちゃんヒドイっス。
チャラくねぇしょ。
博愛主義と言ってほしいっス」




「チャラいチャラい。
でもそのおかげであたしら
モデルの黄瀬涼太とデートできる♪」




「モデルとデートなんて
フツーできないもんね〜」




「でも神緒さんって
みんなに嫌われてるよね」




「毎日イジメられてさ〜。
あたしならガッコ来ないし」




「黄瀬もキライだよねー」



チッ、スルーしようとしたのに
戻ってきやがった。




「キライってワケじゃねぇっスよ?
あっちがオレに興味ねーってだけで」




「えー、そう?
いつもムシしてるじゃん、黄瀬」




「みんな言ってるよね?」




「興味ねーっス」





どこのどいつだよ?みんなって。
悪評がたつじゃねぇか。
ムシしてるんじゃねぇ。
実際は……いや、正直ムシしている。



つーかしゃべれねぇんだよっ!




穂乃莉は真っ黒な髪を
肩までたらしたメガネだ。

いつもおとなしく教室でも
ポツンとひとりでいる。


そしてハーレム状態で
女子を選ぶオレを
えげつねぇ何かでも見るような顔して
見たりする。



そんな視線を向けられると
ナゼかオレはガゼンむきになって
女子選びにも必要以上声も
デカくなってはしゃぎ…
んで今日はふたりも
選んでしまった上にエロな会話まで。
…………そして落ち込む。




何がしてぇんだよ…オレは。



結局いつものように
急用が出来たと言って
オレはごねるふたりの頭に
ちゅーをかまして9時には帰る。


夜がふけると女子でも
発情する時間になるからね。
ま、このふたりは最初から
ソレだったけど。



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