黒子のバスケ*恋に落ちる夢

□変態彼女とイジワル彼氏
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高尾はなにやら
机に向かっている。


うーん、なにしてるの?



◆◇◆




玄関の外で出かけるところだった高尾のお母さんに会って


『上がってっちゃてー。
おばさんちょっと用事で
出ないといけないの。

和成と仲良くね♪』


なんて言われて
あたしはボンッと赤くなった。

仲良くって
仲良くって

まぁそんな意味じゃ
ないのだろうけど。

大丈夫です!お母様!
お母様に恥じるような行為は
決していたしませんから!

安心してください!!

なんだかもう時々高尾と
えっちぃコトするのを
見透かされてるよーな
いたたまれないよーな
いつもごめんなさい!みたいな
恥ずかしいキモチになる。


「えっとえっと…… はぃ……//////
あの、いってらっしゃい」

と、言って
高尾のお母さんを見送った。


そしてあたしは今
高尾の部屋を覗いてる。


ジャマしないように
ドアの隙間から
高尾を飽きる事なく覗き見る。


なにしてるの?
勉強?
月バス?
それともジャンプ?
登場コマ数少ないって
気にして毎週早く出る
コンビニで待機してまで
買うもんね。

それともこんな長い時間
ワキメもふらず
集中するってなに?
エロ本?
緑間の写真とかだったら
どーしよ。
だったらコロスしかないけど
緑間を。




…………どーでもいっか。


だって高尾のマジメな横顔は
もうヤバいくらい
カッコいーんだもん。

何度も好きなときに
繰り返しひたれるように
盗撮しておきたいくらい。


ハァ…もううっとりで
何時間でもこうしていられるし。


高尾が机から
目を離さずに言った。



「悪寒が走るんですけど?
穂乃莉ちゃん」


「悪寒ってひど…いたっ!」


急に声をかけられ
立ち上がろうとして

ドアノブに頭をうちつけた。

あたしは部屋には入らず
ドアをバタンと閉めてドアに背中をつけて
三角座りをした。


「高尾のジャマしたく
なかったんだもの。
だけど高尾バスケばっかで
いつも緑間と一緒で
でもやっとふたりっきりで。
顔ゆっくり見たかったんだもの。
覗くくらいいいじゃない」


小声で囁いた。
頭はジンジンと痛いし
高尾が好きで大好きで
胸が苦しくて……泣きそうだ


「バカでしょ
余計気になるつーの」


ドアノブが
ガチャガチャと動いた。



「ちょ、穂乃莉ちゃんどいて。
開かない、つーか開けろって」


「やだ」


「どーしたの?もうなに?
言ってみ?」


「どーもしないから。
やなものはやなの。
絶対どかないし。
高尾はあたしなんかムシして
どーぞ今してたコトの
続きしちゃって。
緑間の写真見ながら
オ●ニーでもなんでも」


「するかっ」



ガッチャガチャと
ドアノブを動かしドアが押されるがあたしも背中で
必死で押し返す。



ただかまわれたい。
だからゆーことは聞かない。
ドアなんて絶対開けない。
本当は全てクソックラエで
高尾に『真ちゃんなんて
ラッキーアイテム渡しときゃ
大人しくしてんだから
ほっときゃいーだろ?

穂乃莉ちゃん
どーでもいいから
こっち来いって。
まずはヤらせろ』

とか言われたい。
ムリヤリに欲しがられたい……

あたし変態ですか?




「穂乃莉ちゃん
いい加減にしろよ」



ダメだ!高尾!
もう名前なんて呼ばないで。
そのイラついた口調にも
胸がきゅんとして
高尾の言葉に
イチイチ発情してしまう。


「なら勉強
始めちまうかんな。いいな?」



高尾はデスクに戻ったのか
声が少し遠くなる。


「………………ぅ」


「穂乃莉ちゃん泣いてんの?」


「だってどうしていいのか
わかんないんだもん。
高尾にムリヤリ奪われたくて
こっち向けよとか上から言われて
ムリヤリ向かされて
高尾の案外ネチッコイ
あの腰もくだける
スッゴく上手なキスを
長い時間されて胸とかさわられて1_もいやじゃないのに
あたしはいやとか言っちゃって
いやなワケねーだろ?

穂乃莉ちゃんもうこんなに
びちょびちょじゃねーのとか
言われちゃって
高尾の熱い唇で後で困るのに
もーアッチにもコッチにも
いいようにアトを残されて
恥ずかしい言葉とか言わされて
恥ずかしいカッコもさせられて
高尾のいつもと違う
イジワルな顔で
色んなコト命令されて
従わされて
メチャクチャのグチャグチャで
そんなコトされたいんだもん!

こんな…こんな……あたし
高尾と付き合って
変態になっちゃったんだよっ?

だからね!だからあたしは
もう高尾のお母さんに
会わせる顔がないし
この際もう死んで
お詫びするしかない!」



「プッ…あははは」


「な、なんで笑うのっ/////
バカ!高尾」


「なんでオフクロが出てくんのか
わかんねぇけど
穂乃莉ちゃん?
そーゆうコトは思っても
口に出さないもんよ?
でもまー穂乃莉ちゃんが
そこまで俺が欲しくて
たまんねーつんなら
ご希望通りたっぷり時間かけて
イジメてあげるから
入ってきな?」



あたしはノロノロと立ち上がり
ドアを開き戸口に立った。



「穂乃莉ちゃん、おいで」



恥ずかしい
カッコイイ
恥ずかしい
ダイスキ

高尾…高尾………



あたしは目をぎゅっとつむり
首を横に振って手を伸ばした。



「高尾がお迎えに来て……」


「しゃーねーな。
このオヒメサマは」



高尾はドアまで来て
あたしの膝裏に腕を差し入れ
お姫様ダッコして
そのままベットに
あたしを沈めた。



あたしを見下ろす。
視線がぶつかる。

この瞬間がたまんなく好き。


だっていつもヘラッヘラの
チャラい高尾の真剣な目は
高尾もえっちぃキモチに
なったって証拠だから。


(高尾ヤる気だ)

と思うと胸がジンジンして
きゅんとするナカに力が入り
太ももをすりあわせてしまう。


「なぁ、穂乃莉ちゃん…
そんなにオレに
イジメられてーの?」


高尾はニヤニヤと
あたしの顔を覗きこむ。

あたしはただただ真っ赤になって
小さくうなずき
うつむくしかできない。


「なーんかオレが主導権を
握ってるように見えて
実際穂乃莉ちゃんのいいように
踊らされてんのかもな。
ま、それも悪くねぇけど♪」


目を細めて高尾は
イジワルそうに笑った。


「高尾……ッ  ちがっ………」

「高尾じゃねぇ。
和成だ。いいな?」



END

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