DAYS*愛さずにはいられない!

□言イ訳スル暇ガアルナラ
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「なんだ、その格好は」

一瞬君下は自分の目を疑い
ここが自分の部屋かと
確認しようかと思ったぐらいだった

なぜなら
目の前には奈々がふわふわとした
白のビキニと猫耳をつけて

「いらっしゃいませ〜」

とにこやかに振り返ったからである


君下は大きくため息をつくと
無言で机にかばんを放り投げた

(意味わからん、こいつだけは
まったく意味がわからん)

奈々は隣に住むひとつ下の幼なじみだ

その幼なじみがなぜ今君下の部屋で
胸の谷間や太ももをあらわにした
エロいコスプレをしているのか
部活でへとへとの君下は
問いただす気にもなれないでいた


「あっちゃん、なにか言ってよぉ」

君下は奈々を完全に無視して
ベッドにうつぶせに倒れこんだ

「ねぇ!見ーてぇ」

顔も上げず無視を続ければ
強行突破とばかりに
奈々は「見ーて見ーて」と
服が伸びるという
気遣いもなくぐいぐいとひっぱる

「あー!うぜえ、殺す気か
首がしまる」

「今度ね、お店セールするんだって
手伝ってって言われたから
こんなのどうかなって」

「どこの店だ、風俗か?
しかもそんなのどっから調達したんだ」

「お姉ちゃんから」

「チッ、全くアホばっかだな」

君下は呆れたように言うと
突然ベッドから起き上がり
ドアの方へと向かった

「俺、外出てっから着替えろ」

「着替え持ってないよ?」

その返答にイラッと君下は
振り返り奈々の肩を掴んだ

「おまえはどっからこの格好だ」

「うちから…かな」

「へらへらすんな
隣とは言え誰がどんな目で見るか
わかんねえだろうが」

「誰がって誰?どんな目ってなに?」 

きょとんと奈々は君下を見上げた

君下はこめかみの血管をひくつかせ
怒鳴り付けたい衝動を押し殺し
鬼のような形相を近づけ奈々に言いった

「知らねえ男にだよ
身体中エロい目で見られんのが
わかんねえの」

「エロい目ねぇ
身体中ってどのへんの事言ってるの?」

君下のイライラした態度に
奈々はおもしろくなってきてしまい
にやにやと返せば
君下がぐっと言葉に
つまるのがわかった

「ここらへんかな?
それともここかな?」

奈々は君下に向かって両腕で胸を
寄せるようにして谷間を
強調させたり
おしりを向けて指差しながら
小さく振ったりして見せた

天真爛漫と言うよりは本気のばかだ
男を軽く見すぎてる

いたずらっこのような笑顔
意外にたわわな胸がたゆんと揺れる
ムチムチと弾けるような太もも
白い滑らかな肌に若干肉のついた
少しだらしないウエストが
可愛らしくもあり
君下は一度見つめてしまえば
奈々から視線を外せないでいた

そんな君下の顔を奈々は
下から覗きこみ

「あ、それがエロい目かな?」

と笑い真っ赤な舌をちろりと出した

「は、見てねえし」

「あーれー?あっちゃん顔赤くない?」

「赤いわけねえだろ
おまえの身体なんて
ガキの頃から見てんだし
何とも思わねえし
だいたいが見てねえし」

(くそっ、だからやなんだよ
子供の頃からずっとそうだ
いつもアホみたいなあいつが
いつの間にか上になってる
何で俺が必死になって言い訳してんだよ)

「そんな言い訳する暇あるなら
男らしくちゅーでも
してみればいいのに
案外いくじなしよね」

奈々は素早くベッドの上に上がり
屈んで君下の唇にキスをした

(意味わからん
全くもって意味わからん
…でも)

君下は頬にふれてる奈々の手が
かすかに震えてるのに気がついた

(こんな大胆な格好で
積極的に奪うようにキスしといて
震えてんじゃねえよ)

君下は奈々の手を探り指を絡ませ
もう片方の手で
奈々の柔らかい肉のついた腰を支えた
この後はベッドに押し倒して
少し奈々を脅かしてやるか、なんて考えながら



-END-


おまけ
「ここまできてやめるなんて思うなよ」
「あっちゃん意外にコスプレ好き?
うぇ〜ぃ♪このえっちww 」
「ばっ、そんなんじゃねえよ
チッ、もういい
知らね、もう帰れ」
「やーだ ♡ 」
(ぎゅう)

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