進撃の巨人*甘く溶ける夢

□何でもない日常(かき氷編)
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「これ全部食っていいとか
もう夢ですっ♪」



ユキは
練乳のかかったイチゴ味のかき氷を
目の前に頬を上気させてる。





「あたしはですね!下に弟やら妹やらいてですね!「溶けちまうぞ」




「はいっ!しかし震えちゃいますね。
練乳のとこ最後になるように
攻略せねば」




下からほじくるから
みるみる上がくずれて
テーブルにはピンク色の小さな
ミズタマリがあちこち出来てる。





「リヴァイ兵長?」



「なんだ」



「こここ、これ
後で舐めてもいいですか」




「舐めるんじゃない」



「はぃ…」




テーブル舐められないからって
シュンとするんじゃねぇよ。





「ほら、ボサッとしてると
またこぼすぞ。テッペンから食え、
そこに全ての問題がつまってる」



「だって練乳最後に
いっぱい口に入れたいんですもん」




はぁ?なら練乳チューブを
その口にねじ込んどけ。




「ああ!
……リヴァイ兵長…
練乳んとこ崩れまし……た……」




どれだけスプーンを使うのが
不自由なんだよ。




「だから言っただろう」




「スプーンにヒトスクイ
死守しました」



「とっとと口に入れろ」



「はいっ」


口に運びながら名残惜しそうに
テーブルに落ちた練乳を見てる。
意識がそっちにいってるからか
ユキの持つスプーンが
揺れる。



コイツはアホか。


「よそ見すん……」


声をかけようとした瞬間
スプーンからかき氷がこぼれ落ちた。



「わぁぁあ!!」


どんだけ震えてんだよ、
お前は介護が必要な年よりか?
なんだったらまともに出来るんだ。




「リヴァイ兵長……
こぼしてしまいました………」



ユキの声は消え入りそうで
目には涙をいっぱい
ためて俺を見てる。



胸元に落ちたかき氷は
ユキの肌の熱で
氷は溶けて練乳は谷間に流れた。



エロいな。



俺は席を立って
ユキの前にかがみ
ボタンを外し舌先で
練乳を舐めあげると
ユキは小さく息を飲んだ。




「……っ」



「舌出せ」


少し厚みのある濡れて
真っ赤に色づいた舌。
からめてからキツく吸うと
イチゴと練乳の甘ったるい味が
まざりかすかに広がる。




「リヴァイ兵長…練乳が……ぅ…くっ」



「バカ、ガキか。泣くな」



「だって…」



「何度だって買ってやる。
心配すんな」





ユキは「はい」と小さく
言ってキツくしがみつき
俺の胸に顔をうずめた。








何でもない日常
END 

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