進撃の巨人*甘く溶ける夢

□暴君の過剰な愛情4
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「だっ…は。なんですか!コレ」




「よく撮れてるだろ、ユキ」



「あのですね…」



「遠慮なく見ていけ」



壁一面にあたしの写真が
貼りめぐらされてる。



もうコレあれだ。
ほら、映画とかでエタイの知れない
異常殺人の部屋とかのソレだ。



あたしは写真を指先でコツコツと
つつきながらリヴァイ兵長に言った。





「この写真は…「ハミガキだ」



「そーゆうの聞いてんじゃ
ないんですよ!」




見るとそれは連写してあって
最終あきらかにえずいてる
ブッサイクなあたしの写真がある。





「レアモノの数点ある。
お前に見つけられるかな」




「なに徐々にテンション
あげてきてんですか」




「俺ならすぐわかる。
ユキを愛しているからな」




「いやいや、あんたが撮って
あんたが貼ってんですから
トーゼンでしょーが」




「仕方ない。教えてやる。コレだ」




「ぶっ…っは!ここここここ////」




そこには乳を丸出しにしたあたし?
間違いなくあたしだ!




「可愛いおっぱいだろ」




「訴える訴える!
もう犯罪レベルですよ!」




「この俺を犯罪者だと?」




「そうじゃなかったら
なんだっつーんですか!!」




「何を怒ってる。
可愛く撮れてるだろーが。
なんの文句がある。理解できん。
ではこっちはどうだ」





指さした先には
さっきより乳首が立ってる写真が。



コイツはバカですか!



「お前がこんなにエロくて
可愛いおっぱいだったとは
知らなかった。
コレを見た時は神にまで感謝した。
これを探し出せないとは
全くお前もまだまだだな。
真剣さが足りん」





「何がまだまだなんですか。
もうお話にならないくらい
キモチ悪いし、やめてください!
はがしますよ!」



「ちょ!バカやめろ!ユキ。
殺すぞ、コラ」


「やめてやめて!
リヴァイ兵長!痛い痛い!」




リヴァイ兵長は
あたしの髪やら腕やら
遠慮なくつかんで
全力で止めようとしてくる。




誰か助けて!
このおかしなコトばかりする
リヴァイ兵長の暴走を
止める人はいないのか?


コンチクショ、この変態がっ!


この変態を止めるべくあたしは
『あたし』を差し出す決心をした。




「もうこんなのいらないでしょ?
リヴァイ兵長?
……これからはあたしが、
いつでもあたしを見て
あたしを好きにしていいんですよ?」




目をつむって顔を近づけた。



「ユキ……」



「はい/////」



「…………」



「…………」




「……ら…ん」




「え?」





「つーか、お前はいらん。
写真を早く返せ」





な、なんで?どゆコト?




リヴァイ兵長はあたしの手から
写真をむしり取り
「チクショー、グチャグチャだ。
てめーはロクなコトしねぇな」と
文句を言いながら
壁にその写真を貼りなおした。




あたしはその後ろ姿を見ながら
「死ね、兵長」と心で毒づき
たくさんの写真の中に
こないだ渡してしまったパンツが
貼りつけてあったので
あれだけは奪還して帰ろうと
心に誓った。



END 

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