進撃の巨人*甘く溶ける夢

□素顔
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「リヴァイ兵長!
リヴァイ兵長!」




「……」




「つっかまえた!
呼んでるのに
聞こえなかったんですか〜?
リヴァイ兵長!」




「聞こえてた」




「あー♪わかった!
あたしに何回も名前を
呼ばれたかったんですね。
もぅ可愛いんだからっ」




「断じてありえん」




「ツンですかー?
もうなんなんですか
そのたまらんツンは」




「……ハァ」




「具合悪いんですか?
あ!リヴァイ兵長
お部屋に行きましょう!
あたし看病しますから」




病気と言えばまずお着替え!
ナマ着替え!


兵長どんなパンツ
はいてんのかなっ?

やっぱボクサー?

なんかすっげ布面積のちっさい
えげつねぇ
フシダラパンツだったら萌える♪




「やべぇ。手に取るように
お前の考えが読める…」




「行きましょ!さぁさぁ!
チャッカチャカ歩って!
なんなら
オヒメサマだっこしましょうか」




「具合は悪くねぇ。
いたって健康だ。
しかも女に
オヒメサマだっこされるのは
死んでも願い下げだ」





クソッ、こうなったら…
あたしは拳を握り
リヴァイ兵長の腹にイッパツ
お見舞いして
気をゆるめたところを抱えて
オモチカエリするコトに決めた。



リヴァイ兵長はイキナリ
あたしの右手をねじあげた。




「いっ…痛い痛い!
リヴァイ兵長!
ギブ、ギブです!」




「くだらねぇコトだけは
イッパシに考えんだな」




「だって二人っきりに
なりたいんです!
リヴァイ兵長ともっともっと
特別なのになりたいんです!
大好きで大好きで
大好きなんです!
全くどーしてくれんですかっ!
このキモチ!」




「あーハイハイ」




リヴァイ兵長はその粗暴な性格で
割りと孤独。
でも実のところ優しくて
寂しがり屋だ。



だからこんな周りで
キャンキャン吠えるあたしを
捨てておけない。


正々堂々なんてクソクラエで
あたしはつけいってでも
入りこんでやる。




「兵長が応えてくれたら
あたしがこんなに
ストーカーまがいなマネ
しなくてもいいんですよ?
半分はリヴァイ兵長の責任でも
あるんです!ってコトで
あたしが可愛い女の子で
いるためには
リヴァイ兵長はもっと肉食に
なって攻めてもらわなくては
困るんですよ!
それにいつ死ぬかも
わかんないんだし」




最後の言葉にリヴァイ兵長は
確かに反応して
顔つきが一瞬で険しくなった。
もともと険しいけど…。




ハァ…失神させる気ですか
コノヤロ。




「だからお願いです。
リヴァイ兵長
あたしの嫁になってっ♪」




あたしはリヴァイ兵長に
抱きつき唇を重ねた。




クソッ、無反応だ。
抱きしめ返してもくれないし
唇も動かさない。






「……リヴァイ兵長?」






(!!!!)






いやだ、なに?
リヴァイ兵長!
どーすんですか?ソレ!


そんな真っ赤な顔…………っ!






END 

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