黒子のバスケ*恋に落ちる夢

□大好きだから
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あれから一ヶ月たった。

青峰ともさつきとも
口を聞いてない。


3日前に机の中に
さつきからの手紙が入ってた。





『何かあたし悪い事した?
穂乃莉の気にさわるような事
したなら謝りたいよ』



と書いてあった。




あたしはその日の夜は
ご飯も食べずに部屋で泣いた。
自分が嫌い。
どうしてこんな意地悪な人間に
なっちゃったのかな。


醜くて汚れてて
さつきが白ければ白い程
あたしはどんどん汚れる。



青峰が大好きなだけだったのに。




そして今
目の前にさつきがいる。


突然の雨で傘がなく
帰れないのだろう。


あたしに背中を向けて雨粒がいくつも落ちる空を見上げてる。




あたしは手にもっていた
折りたたみを胸元で
ぎゅっと握る。



一緒に帰る?そう言葉にして
今までごめんねと言いたかった。


でも……



さつきはこんな嫉妬だらけの
汚ないあたしを
許してくれるのだろうか



でも今声をかけないと
もう一生ダメな気がするっ




「ささっ、さつき?」



「穂乃莉…」



「傘……あたしあるから
あのね、よかったら
一緒に帰ろ//////」




あたしはうつむき折りたたみをぐっとさつきに差し出した。



とたん折りたたみはイキオイよく奪われた。



「よーくできました」



顔を上げると青峰が片手を
あたしの頭に
もう片方で折りたたみを
さつきに押しつけながら言った。





「さつき借りとけ
オレコイツ連れてくから」




「え、あ…うん」




青峰はブレザーを脱ぎ
あたしの頭にかけて
手をぐっと握った。



「行くぞ、穂乃莉」



訳がわからず
青峰にひっぱられてる。
ブレザーからは
青峰のにおいがする。




振り返るとさつきが
やっぱり可愛い顔で笑い
「穂乃莉!
明日報告してよねー♪」
と小さく手を振っていた。




「させるか。
なにが報告だよ。バーカ」




見上げると青峰の蒼い髪から
キラキラ光る雨粒が流れ
耳が真っ赤になってるのが
目に入った。


そして見下ろすと青峰が
あたしの指にその長い指を
交互にからめてる。



えっと……コレってなに?
どーゆう状況?



ワケがわかんないまま
青峰のうちに来て
ビチョビチョのまま
あたしは青峰の部屋にいる。



男の子の部屋。



立ったまま動けず
動いたら殺すとでも
言われてるかのように
ただ黙って立っている。



しゃべらないのは
何か言ってしまったら
この夢のような
シアワセの予感しかしない
この状況が
全部消えちゃう気がしたから。


青峰はあたしがかぶってる
ブレザーを取って
バスタオルであたしの頭を
力強くふき始めた。



痛い…頭皮がとれるっ




青峰はビチョビチョのベストと
ブラウスのボタンに手をかけた。




なんだろ?コレ。
青峰に服脱がされてる…


青峰の部屋で
青峰にふかれて
青峰に脱がされる。





もうこのまま
あの窓から飛びたい!
今なら空を飛べる気がする!!






ブラウスを落とされ
抱きしめるようにブラを
外そうとするから
あたしは青峰の腕を無言で
ぎゅっとつかんで
青峰をガン見して
心で号泣して叫んだ。


あくまで心だけだけど。




それ以上はダメでしょ、青峰!
あたしチ●ビ見られるとか
ありえないから! 
だって男子ってよく
そゆ話するじゃん。
色とか乳輪のデカさとか。
あたしの大丈夫かわからない。
色だってピンクじゃないし!
ダイタイピンクなんてあるのか?

もうここは
目視観賞禁止区域にしなければ!


だってあたしの
カフェオレ色なんだもん…



「スケベな想像すんじゃねーよ。
Tシャツ貸してやっから」




ブラのホックを外すと
そのままスカートのチャックを
下ろして落とされる。




胸もあらわになって
パンイチであたしは
青峰の前に立っている。




イヤらしい想像以外
何を思えってゆーの?青峰。
それが違うってゆーのなら
見てないでちょっと早く
そのTシャツなるものを
貸してくださいっ!
早く一刻も早く!




先が外の空気にふれて
きゅんと硬くなったのが
自分でもわかる。





青峰は一瞬目を丸くして
すぐイジワルな
ニヤニヤ笑いをした。




「さっき言ったのちょー撤回」




なに?ちょー撤回って何語?
ちょー撤回?
バカすぎる青峰。


しかもどれ?
どれが撤回なの?



Tシャツはやっぱ貸さんってコト?

スケベ想像山盛りしろよ!って言ってる?


なんじゃそりゃ。
意味わからん!
なんであたしが青峰の部屋で
ほぼまっぱでスケベな想像
めぐらせなきゃなんないのっ?
なにコレ?
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