黒子のバスケ*恋に落ちる夢

□大好きだから
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青峰に冷たくあしらわれ
そして腹いせのように
あたしはさつきを
冷たくあしらった。




最初の一週間、さつきは
どーしたの?何かあった?とか
しつこいくらい聞いてきたけど
半分ムシしたあたしの態度に
嫌気がさしたのか
さつきはこのクラスにも
あまり来なくなった。




どーでもいい。






「おい」


「なに」


「さつきと何かあったのか?」


「なんで?」


「全然アイツここ来ねぇし」






知るか。



なんであたしが?
どーしろってゆーの?
お連れして来いって言ってんの?
あんた親?カレシ?
そんなんだったら
二十四時間監視しとけ。
アホくさ!




「青峰がそばにいて
あげればいーんじゃない?
あたし関係ないし」



「どーゆうつもりか知んねーけど
さつきこないだ泣いてたぞ」





さつきさつきさつきさつき
もういらない。お腹いっぱい。
言うならゲロ吐きそう。
おぼろろろろろ



そしてあたしはゲロではなく
イラついたキモチを青峰めがけて
吐き出した。




「あーもう!いらない!
青峰なんなの?
どーしろってゆーのっ?
ダイタイ青峰も
さつきも大っ嫌い!
ふたりで仲よくやれば
いーじゃん!死ぬまで。
どっかよそで
イチャイチャしてよ。
ウザいっ!!
あたしはもういやなの!
マジでそばこないで!
これ以上笑えないし。
あたしやなのっ!もう本気で!



だってあたし
青峰が好きだから…っ……」






あたしは口に出すつもりのない
キモチまでついぶちまけて
ハッと顔をあげる。





「ハッ、くだんね。ナニソレ。
バカじゃねーの」




青峰は冷たい目で軽蔑するように
笑ってぷいっと背中を向けて
教室を出て行った。




くだらなくない。
あたしからしたら青峰が
世界の全てだ。



もう死にたい……
消えてしまいたい………
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