放浪少女
□06.抱き枕
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゜
『んぅ…?ん〜…』
朝。
今日の朝は暖かかった。
気温的にではなく、体温的に。
ギュッ
僕は隣にある何かに抱きつく。
温かいもの…ん?僕の部屋に抱き枕なんてあったっけ??
tk抱き枕に腕なんてあったっけ?
――――…もしかして…え、やだ。目開けたくない。けど…開けちゃうか。
『・・・・・・っ!!!』
目を開けると目の前には誰かの胸。
そっと、顔をあげると・・・いや、あげる必要はない。この匂いは知ってる。小さい頃からずっと知ってる...
徹だ。
「―――ん…、ぁ歩おはよー」
少し動いてしまったのか、徹を起こしてしまった。
いつもならま、徹だしいいか≠ニなるのだが、今日はそうと思えない。
申し訳無いなー…、ごめんなさい。
理由は最近の部活が忙しそうだから。
部活の風景を見てなくても分かるのは、幼馴染みだからかな…?
『おはよう、僕は起きるけど…徹はどうする?』
「んー……、起きるー…(´σд-。)」
『眠いなら寝てれば?今日の部活午後練でしょ?』
「……そうしようかなー…」
と言いつつ、徹の起き上がりかけていた体は重力に伴いベットに落ちていく。
今日はたまたま土曜日で、バレー部は午後からの練習。
その頃になっていれば一徹は完璧に目覚めるだろう。
暫くの間だけど…
おやすみなさい___
(徹が死んだように聞こえるのは気のせいかなー(笑))