放浪少女

□03.着替え
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母さんに呼ばれた気がして起きると、周りにはいつものように動物に囲まれていた。
僕が起き上がると動物達も起き、「いい夢が見れたよ」などの言葉を残し去っていく。

残ったのは僕と東京で拾ってきた針鼠。名前はまだ決まってない。


とか思いながら、屋根から自分の部屋に飛び移る。
―――あ、まだ制服だった。

部屋着に着替えようとYシャツを脱ぐと同時に開いた扉。



「歩!!!あんな所に上って怪我したら大変だ、・・・」

「岩ちゃーん、どうしたの??…ぁ、お着替え中だったんだ☆ごめんね!!」

『そう思うなら、ベッドに座らず早く出て行ったら?』


「まぁまぁ気にしないで」とニコニコ笑う徹。

そう返ってくると思ってたよ。だから元から気にしてない。

着替えを続けると横から「きゃっ♪(/ω\*)」とか聞こえてくる。
流石イケメン。何しても可愛いよ、…たぶん。


扉を開けた本人・一は固まっている。
妹の着替え見るだけでこうなるとか、一の将来が不安だよ。



「えー、もう終わっちゃったの??」

『いつの間に幼馴染が変態になったものか…』

「俺変態じゃないよー!!」

『人の着替えガン見していたあなたを変態と言わず、誰を変態と言う?』

「・・・人とかのこと見てハァハァとかhshsヽ(*´Д`三´Д`*)ノhshsとか言ってる人?」



・・・。

今顔文字が見えた気がした。気のせいだよね、うん。


「あれ、俺可笑しな事言った??」

『……徹、将来警察に捕まらないでね』

「え?俺何もしないよ?」

『ファンの娘たちに手を出さないでね』

「そんなことしないよー。俺純粋な心の持ち主だし、一途だから☆」

『・・・そう』


 
(・・・嘘吐き)
(信じてないのー?)
(もちろん)
(及川さん泣いちゃうよ?!)
(あーお腹減ったなー)
(ヒドイっ!!!)

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