鬼狩〜おにかり〜
□鬼狩・壱
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『…あ、ごめん……。……分かった、今日は気をつけて過ごすね……』
なんか変な日本語だけど、この時代では当たり前か。それに葵もあぶないみたいなこと言ってるし。
『葵は寝ていて、……顔色、悪い。』
「う、うん。…じゃあ、お姉ちゃん稽古頑張ってね。」
『……ありがと…』
少し咳き込みながら家に帰ってく弟を見送り、私も道場に戻ろうと扉にてをかけた時だった。
「はっ!女だけじゃ、何も出来やせんのだ!それなのにこんな道場なんぞ作りおって!」
「あははは!そうだそうだ!」
「お前ら女は家事でもしてればいいんだよ!」
「っ!あんた達、好き勝手言いやがって!」
「「「……っ、」」」
「そうよ!そんなこと言ってる暇があったら稽古でもしてればいいでしょ!」
道場を開けて目に飛び込んできたのは、男女の言い合いだった。男のほうは、女性がこういう剣のことをしているのが気に入らないらしい。
きっと、剣で負けるかもしれないと思っているからだろうか。
最近よく、こういうのがある。何か気に入らないことがある度に、ここの道場に来ては文句を垂れるのだという。
「いいから、早くでていきなさい!!」
いおが女性陣の先頭に立ち、反論する。というか追い出す。
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