咲降る日、急く

□この人を守っていく
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自分は捨てられた。

姉とともに捨てられた。

深い森の奥に捨てられた―



赤い眼が大きく聳え立つ家を睨む。細い腕の先には鋭く光る剣がある。

今から、この剣であの家を狩る。







黒髪を靡かせ小さい身体は剣と共に家の中へ侵入してきた。

目的は一つ。

この家の主に捨てられた復讐を果たす事。

それだけで一心に廊下を走っていた。

ひたすらにひたすらに。
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