咲降る日、急く
□日本語なんて難しくて
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「私は、日本語を理解することが出来なくて苦労をしました」
春夏秋冬は剣を手入れしながら昔話をした。
隣にいるのは季朱。
季朱も剣の手入れをしている。
「…日本語、出来なかったのですか?」
季朱は春夏秋冬の告白に驚く。
「ええ。母国語は英語でしたから」
春夏秋冬は恥ずかしそうに剣を磨く。
何故こういう話題が出てきたのか。
それは仲間の話から始まった。
「ルーブリーさんってフランスの方でしたよね…フランス料理食べてみたいです…」
「フレッゼさんはイタリアの方ですか……やはり女性の扱いは上手なのでしょうか…」
「真亜乃さんはドイツでしたか…」
多国籍な仲間。季朱は驚きつつも思ったことを述べる。
「みなさん日本語がすごく上手です…私は、今まで習得してきた中で日本語が一番覚えられなかったものですから……」
季朱がそう言うと、春夏秋冬は、
「私も日本語がとても難しく感じられました…三年経ってやっとまともな日本語になりましたから……」
春夏秋冬は剣を見入って、それでも頬は赤く。