咲降る日、急く

□私が知っているあの人
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「誠人っ……」

ジュナは慌てて誠人を止めようとするが、誠人の一言でその行為は止まる。

「中里が俺達にしてきた事を、忘れたわけじゃないはずだ」


―…。

ジュナは掴んでいた誠人の裾を離した。


誠人はそのまま一歩一歩、戦っている最中の春夏秋冬に近付く。


それに気付いたのは季朱。


「っ!!」

季朱は考えるより先に誠人の前に立ちふさがった。


「…」

誠人は季朱を見下ろす。


「っ……」

季朱も誠人を見上げる。

お互い睨むようにして、季朱は剣を持つ。
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