咲降る日、急く

□私が知っているあの人
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―好き―?

季朱は言葉の意味がよく分からなかったが―

「はい」

春夏秋冬の言葉に更に動揺してしまう。

「好きなんです、季朱が!」


「…………」

季朱は一瞬どころが、暫くの間固まった。

そして頬がだんだん熱くなるのを感じた。

しかし春夏秋冬は引かない。

「だからもうこの人には手を出さないでください。あとのお相手は、私が!」

「まっ…待ってください!私はまだ―」

季朱は自分はまだ戦えると言おうとした時。

「待て」




鋭い声が春夏秋冬の耳に入る。


「俺はまだ、戦えないと言った覚えはないが」

リュノスが春夏秋冬を睨み下ろしていた。


「…」

春夏秋冬は季朱から小刀を取った。

「春夏秋冬様?!!」

季朱は驚いて立ちあがる春夏秋冬を見上げた。

「二人ともいらしてくだい」

春夏秋冬はニコッと、眼を閉じて。

両手に剣と小刀を構えてそして。

「一気にいきますよ」

春夏秋冬の足が地を弾く。
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