咲降る日、急く

□季朱の御先祖様
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最近季朱は考え事で周りが見えていない。

―私の…ご先祖様…。

はっきりしたいという気持ちが勝り、好奇心に駆られる。

だがどうやって調べればいいのか分からない。

唯一知っていそうな人物―

―…母は……。

季朱の頬に涙が流れてきた。

季朱の頭に思い出されるのはあの秋の日。

冷たくて、硬くなった母の身体―。

「……」

季朱は自分をわらう。

―誰が……母を死なせたのだろう……。
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