その他(GHなど)
□見つめた先のもの
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彼の兄が好きだと思っていた。ずっと…
私の恋に先は無いと思っていた…
彼が彼じゃなかったと知った時、私は止まらない涙に覚悟を決めた。
独りにしないでくれた彼の優しさを感じながら…彼の兄に恋し続けることを…
馬鹿だと笑われてもよかった。
それから…彼を見ると胸に痛みを感じるようになった。それは彼を見て彼を思い出すからだと思っていた。
……ううん。思い込んでいた。
その間違いに気付いたのは彼が別れの時に見せた優しい笑みを見た時。
愕然とした。
そして、隠さなくちゃと思った。
叶わないのなら…大事に大事に仕舞いこんでいたかった。
それに怒ったのは、夢の彼。
「そんなのは正しい想いの在り方じゃない」って怒って呆れていた。
私はもう一度最初の覚悟をすることを決意した。