千切ったものと契られたもの
□秘書の限界
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私は社長の専属ドライバーの車に乗り、一号館を目指す。
ただ、あそこが疼いてしょうがない。
今すぐ、今すぐイきたい。だけど、ドライバーが見てるかも。社長のお気に入りのドライバー、社長の言いつけは忠実に守る。
(……早く……早く着いてよ……)
車の中で必死に耐える私。だけど、それを嘲るようにドライバーはわざとゆっくり走っているのが分かる。
(………鬼だ……)
私はハンカチなどを握りしめて、我慢に我慢を重ねた。
着いて―それだけを願って。